2020/01/16
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
普段から滑り止め
そこで、凍結道専用の滑り止めを活用していただければと思っています。検索ワードを「靴 雪 滑り止め」で調べていただくと、500円から2500円くらいのものがでてきます。
確かアウトドアではあれを「アイゼン」とか「軽アイゼン」と呼ぶんじゃなかったけ?とか思って検索してしてはダメですよ。そうすると、これは、ロック系の装飾具!?あるいは新種の甲殻類?っていう感じの雪山や雪渓でも歩けてしまう、仰々しい滑り止めがでてきてしまいますから!(笑)
でも、うちには受験生いないし、雪もめったに降らないから関係ないと思ったあなた!
災害時のことも考えてみてほしいのです。雪が降った次の日に地震が起こり、もしかしたら凍結した道を火事から逃れるために走らなきゃいけないかもしれません。つるつるの道で避難できますか?こどもの手を引くことも、だっこやおんぶも出来なくなります。自分が滑るとこどもも巻き添えになるので。凍結した道を避難する事態は想定外じゃありません。今、対策できてなければ、災害時できるわけがありません。毎年起こる自然のぷち猛威に対応できない人は、自然の脅威に対して無力すぎます。雪が降ったり地面が凍ったりした時は災害対応のチャンスなので、普段だからこそ、「滑らない」を取り入れてほしいです。
凍結道の滑り止めは、ゴム製のものが汎用性が高くておすすめです。手持ちのシューズにも、スノーブーツにも伸ばしてつけることができるので使い勝手がいいです。
電車やマンションのエントランス、試験会場は普通のスニーカーのままがよくて、日陰になっている道路のあの場所だけは滑るから使いたいという際に、あの場所の直前で立ったまま装着できます。
装着の仕方は、簡単。まず前のゴムをのばして取り付けます。
ゴムを後ろ方向にひっぱりながら、かかとをひっかければ装着完了です。すごく簡単です。
この滑り止め、持ち歩いても左右で150グラムです。先日、雪のない札幌で講演した際、暖かくて雪が溶けるために凍結しまくっていた道を歩く際にも役に立ちました。講演会場に入る時ははずします。そういえば、札幌では、駅のコンビニでも滑り止めが販売されていたのを見たことがあります♪
「ころばぬ先の杖」ならぬ、「ころばぬ先の滑り止め」を是非、日常から使いこなして、受験会場だけでなく、災害時の避難にも生かしていただければと思います!
普段できないことは災害時にもっとできなくなります。
(了)
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』の他の記事
おすすめ記事
-
-
-
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/11/25
-
目指すゴールは防災デフォルトの社会
人口減少や少子高齢化で自治体の防災力が減衰、これを補うノウハウや技術に注目が集まっています。が、ソリューションこそ豊富になるも、実装は遅々として進みません。この課題に向き合うべく、NTT 東日本は今年4月、新たに「防災研究所」を設置しました。目指すゴールは防災を標準化した社会です。
2025/11/21
-
サプライチェーン強化による代替戦略への挑戦
包装機材や関連システム機器、プラントなどの製造・販売を手掛けるPACRAFT 株式会社(本社:東京、主要工場:山口県岩国市)は、代替生産などの手法により、災害などの有事の際にも主要事業を継続できる体制を構築している。同社が開発・製造するほとんどの製品はオーダーメイド。同一製品を大量生産する工場とは違い、職人が部品を一から組み立てるという同社事業の特徴を生かし、工場が被災した際には、協力会社に生産を一部移すほか、必要な従業員を代替生産拠点に移して、製造を続けられる体制を構築している。
2025/11/20
-
企業存続のための経済安全保障
世界情勢の変動や地政学リスクの上昇を受け、企業の経済安全保障への関心が急速に高まっている。グローバルな環境での競争優位性を確保するため、重要技術やサプライチェーンの管理が企業存続の鍵となる。各社でリスクマネジメント強化や体制整備が進むが、取り組みは緒に就いたばかり。日本企業はどのように経済安全保障にアプローチすればいいのか。日本企業で初めて、三菱電機に設置された専門部署である経済安全保障統括室の室長を経験し、現在は、電通総研経済安全保障研究センターで副センター長を務める伊藤隆氏に聞いた。
2025/11/17
-







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方