2017/06/23
防災・危機管理ニュース

フェイスブックは22日、テロ対策についての考え方を公表した。テロ排除の姿勢を明確に示し、人工知能(AI)の活用のほか監視人員を1.7倍に増員するなど対策を進めていくとした。フェイスブックはこれまで、技術を駆使すれば簡単に解決できるという印象を与えたくないとして、テロ対策の公表には慎重な姿勢をとってきたという。しかしテロの頻発のほか、困難な問題に立ち向かう姿勢を示すため公表に踏み切った。
テロ対策は問題画像やテロをあおる言語をAIで識別。テロリストを支援する投稿やグループ、ページなどを検出し削除を進める。フェイスブックグループの写真共有アプリのインスタグラムや通信アプリのWhatsApp(ワッツアップ)でも対策を進める。
AIで識別できないものも人力で対処する。検査員は現在約4500人いるが、2018年までに3000人増員し7500人体制とする。また研究者や元検察官などテロ対策に特化したスペシャリストも2016年に増員し現在150人以上いるという。
またテロ組織が作成したほか、テロ組織支援の動画を識別のため、マイクロソフトやツイッター、YouTube(ユーチューブ)と画像や動画の持つ電子指紋であるハッシュのデータベースを2016年から共有。各国政府機関とも連携し情報を収集している。
フェイスブックは1.ユーザーの死後のデータ2.文化の違いなどが生む論争を起こす投稿の取り扱い3.フェイクニュース4.選挙運動など民主主義との関わり5.ビッグデータ活用6.いじめなど若者の安全-のテロも含めた7つの困難な問題に立ち向かい、解決策を探っていくとしている。
■ニュースリリースはこちら
https://ja.newsroom.fb.com/news/2017/06/how-we-counter-terrorism/
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2022/08/09
-
-
収入にゆとりのある世帯ほど防災が進む
リスク対策.comは、会社に勤務する従業員が家庭でどの程度防災に取り組んでいるかを把握するため、インターネットによるアンケート調査を実施。その結果、世帯収入によって備蓄や転倒防止などの備えとともに、地域防災活動への取り組みにも大きな差があることが分かりました。前回に続き、調査結果を報告します。
2022/08/07
-
部分最適の追求が招いた災害リスク極大化
膨大な帰宅困難者、エレベーターの閉じ込め、救助活動の混乱、行き場のない避難者と災害関連死――。首都直下地震の被災シナリオから見えてくるのは、ひとえに集中のリスクです。根本的な解決には分散が必要ですが、一極集中はいまなおとどまるところを知りません。なぜ分散は進まないのか。山梨大学大学院総合研究部の秦康範准教授に聞きました。
2022/08/03
-
-
-
サイバーインシデントの初動対応に関する基本的な知識の整理
本セミナーでは、サイバーインシデントの初動対応に焦点をあて、事前準備と対応について基本的な知識を整理し、今後の対策検討を推進する際に役立つ情報を提供いたします。2022年8月2日開催。
2022/08/03
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方