情報の保護に関するNISTのガイドラインと、対象組織、情報の機密レベルの関係図

NRIセキュアテクノロジーズはこのほど、企業の情報セキュリティ対策状況を可視化するために独自に開発する標準化フレームワーク「NRI Secure Framework」(NSF)において、米国立標準技術研究所(NIST)が発行するガイドライン「NIST SP800-171」に対応した「NSF for NIST SP800-171」を新たに策定した。同フレームワークを活用し、「NIST SP800-171」準拠を目指す企業に対して「セキュリティ対策状況可視化サービス」の提供内容を強化する。

NIST SP800-171は、「連邦政府外のシステムと組織における管理された非格付け情報の保護」と題されたガイドラインで、米国防総省が全世界の取引先に対して準拠を求めるもの。具体的な要件は、ガバナンス体制の確立、管理体制の構築、システムへのセキュリティ対策の導入と運用、監査の実施など、多岐にわたる。

日本の防衛省でも2019年5月、NIST SP800-171相当のセキュリティ要求事項を調達基準に盛り込み、日米の防衛産業サプライチェーンに含まれる製造業・重工業・建機メーカーなどの元請け企業や部品供給メーカーなどが主に影響を受けている。今後、他の産業にも同様の基準が適用されていく見通し。

「NSF for NIST SP800-171」は、NISTの各種ガイドラインを熟知したセキュリティコンサルタントがNIST SP800-171の要件を組み込んで策定したもの。同フレームワークを活用した「セキュリティ対策状況可視化サービス」を利用することで、客はNIST SP800-171の難解な要件の解釈に労力をかけず、自社の準拠状況を迅速かつ確実に可視化でき、セキュリティ対策の検討時間を大幅に短縮できる。

同サービスでは、「NSF for NIST SP800-171」や、そのほかの関連するガイドラインと照らし合わせ、客のセキュリティ対策がどの程度NIST SP800-171に準拠しているかについて現状把握・分析を行い、準拠のために必要なセキュリティ対応策を提示。対策を確実に実行するため、整備が必要な社内規程や運用体制、人員・設備面、技術対策などの整理を行う。さらに、整理されたセキュリティ対策について優先度を定義した上で実効性のある計画策定を支援する。

同サービスでは、ロードマップ上の施策が実行完了するまで、一気通貫の支援を提供する。最適なセキュリティソリューションの提示から、運用設計支援、セキュリティ対策導入時のPMO支援、継続的なセキュリティ監視体制のアドバイザリなどを含むほか、プラットフォームやWEBアプリケーションを対象にした技術的な診断や、情報システムに対する実機での評価(脆弱性診断)などもオプションとして提供する。

プレスリリース

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リスク対策.com 編集部