2017/07/21
ニュープロダクツ

富士通は12日、富士通研究所と共同で、同社の「Human Centric AI Zinrai」(ジンライ)を活用した熱ストレスの推定を行う新しいアルゴリズムを開発し、今月下旬より提供開始すると発表した。時間経過とともに蓄積する熱ストレスのレベルを推定する。炎天下で長時間にわたる警備業務など運動量の少ない現場で作業員一人一人の状態を把握し、熱中症を防止する。同社の川崎工場で働く警備員を対象に、6~9月の期間導入し、情報のさらなる蓄積を行う。
従来のアルゴリズムは、気温・湿度やパルスの上昇などから熱ストレスレベルを推定していた。今回は運動量などの新しいデータや、時間ごとの推移データを基に推定する。相関関係が見えにくい多様なデータを扱うため、AI技術を活用し、労働科学の専門家が行うような推定が可能となった。
同社は「警備などの現場では従業員が熱ストレスを受けやすい環境にあるが、体調の変化には個人差があり、休憩などの一律な対策では対処が難しいのが実情。個人ごとの熱ストレスの蓄積を推定することが可能になるため、一人一人の状態にあわせた見守りを行うことができる」とする。
■ニュースリリースはこちら
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2017/07/12-1.html
(了)
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リスク対策.com:横田 和子
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