耐震化や不燃化の済んだ木密地域のイメージ図。延焼遮断帯や緑地が整備され、無電柱化も行われている(出典:東京都都市整備局ホームページ)

東京都は1日、2040年代の目指す東京の姿を示した「都市づくりのグランドデザイン」を公表した。5月に公表した素案から災害対策での大きな変更はないが、「都市づくりの挑戦」として8つの将来目標を明記。その中で都内に1万3000haあるとされる木造住宅密集地域での「燃え広がりゼロ」のほか、都内に約75万本ある電柱をなくすとし、不燃化や無電柱化への姿勢を改めて示した。また「都市の将来イメージ」として、イラストを交えた説明を加えた。

具体的な取り組みでは、低コスト化など無電柱化の推進や、木密地域で、東京ならではの古い街並みを生かしながらの不燃化に挑む。難燃化を施した木材壁などを活用し、路地の風情や木造の街並みの良さを壊さない安全性の向上を図る。雨水の流出解析シミュレーションといったICTやビッグデータを活用した災害対策なども行う。

都市の将来イメージでは、木密地域だったところが木造住宅の良さや路地の雰囲気を残しつつ、耐震化や不燃化が行われ延焼遮断帯も設けられ、無電柱化も行われた様子が描かれている。

■ニュースリリースはこちら
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/09/01/11.html

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(了)

リスク対策.com:斯波 祐介