2018/01/29
防災・危機管理ニュース
地震・火山研究を「命を守る実用科学」へ
文部科学省は26日、第9期科学技術・学術審議会 測地学分科会 地震火山部会「次期観測研究計画検討委員会」の第4回会合を開催。2019~23年度の次期地震火山観測研究計画の骨子案を示した。地震・火山研究を「国民の命を守る実用科学」とすることを目指す。現行の2014~18年度までの5カ年計画で本格化した研究計画をさらに進展させる。
2011年の東日本大震災の教訓から、文科省はこれまでの地震や火山噴火に関する科学的な研究成果を防災・減災につなげていく方針を明確化。2014~18年度までの現行の地震火山観測研究計画では、地震や火山噴火の発生予測だけでなく、地震動や津波、火砕流や溶岩噴出といった直接的な災害誘因の発生や推移を予測も行うなど、災害の軽減に貢献する方向へ方針転換を図ってきた。
2次期計画の骨子案では、災害要因の予測研究をさらに進展するため、地震発生の新たな長期予測、地殻活動モニタリングに基づく地震発生予測、火山活動推進モデルの構築による火山噴火予測、などを重点的に取り組み、今後5年間で標準的となるような手法の開発を目指す。
委員会は5月ごろまでに次期計画案をまとめ、パブリックコメント募集後の7~8月ごろに文科省に提出する予定。
(了)
リスク対策.com:峰田 慎二
- keyword
- 地震火山観測研究計画
- 地震火山部会
- 測地学分科会
- 文部科学省
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
過疎高齢化地域の古い家屋の倒壊をどう防ぐか
能登半島地震の死者のほとんどは、倒壊した建物の下敷きになって命を落とした。珠洲市や輪島市の耐震化率は50%程度と、全国平均の87%に比べ極端に低い。過疎高齢化地域の耐震改修がいかに困難かを物語る。倒壊からどう命を守るのか。伝統的建築物の構造計算適合性判定に長年携わってきた実務者に、古い家の耐震化をめぐる課題を聞いた。
2024/03/28
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年3月26日配信アーカイブ】
【3月26日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:四半期ニュース振り返り
2024/03/26
-
-
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年3月19日配信アーカイブ】
【3月19日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:副業・兼業のリスク
2024/03/19
-
リスク担当者も押さえておきたいサイバーセキュリティ対策の最新動向
本勉強会では、クラウド対応のサイバーセキュリティ対策の動向を、簡単にわかりやすく具体的なソリューションの内容を交えながら解説します。2024年3月8日開催。
2024/03/18
-
発災20分で対策本部をスタートする初動体制
総合スーパーやショッピングモールなど全国各地のイオン系列の施設を中心に設備管理、警備、清掃をはじめとしたファシリティマネジメント事業を展開するイオンディライト(東京都千代田区、濵田和成社長)。元日に発生した能登半島地震では、発災から20分後にオンラインの本社災害対策本部を立ち上げ、翌2日は現地に応援部隊を派遣し、被害状況の把握と復旧活動の支援を開始しました。
2024/03/18
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方