2018/02/20
防災・危機管理ニュース

気象庁は15日、2017年12月以降の低温と大雪の要因について発表した。要因の一つとして考えられるのが、ペルー沖の太平洋で例年より海面水温が下がる「ラニーニャ現象」という。同現象によりシベリアからの寒気が広く日本付近に流れ込んでいる。
ペルー沖の太平洋で海面水温が下がると、東南アジアでは逆に海面水温が高くなり積雲対流活動が活発化。北西側のミャンマーやインド東部などで高気圧が強まり、偏西風が日本付近で南に蛇行。これにより寒気が日本付近に流れ込みやすくなり、寒さや大雪が例年より厳しくなっているという。
気温は1981~2010年までの30年間平均との比較で、東日本で1月下旬は約マイナス4℃、2月上旬で約マイナス2~3℃、西日本は同じく約マイナス4℃、マイナス5℃と冷え込んでいる。
■ニュースリリースはこちら
http://www.jma.go.jp/jma/press/1802/15b/japan20180215.html
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
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