2021/06/29
ニュープロダクツ
公共施設のイスやカプセルベッドの製造・販売を手がけるコトブキシーティングは、工学院大学の建築学部・鈴木敏彦研究室(ATELIER OPA)と共同開発した「ダンボール・スリープカプセル」を販売する。コロナ禍の避難環境でも3密を避け、プライベート空間を確保しつつ快適に生活できることを目指して開発したもので、輸出入に用いる「通い箱」として使用されるトライウォールジャパンの強化ダンボール製品「Uni-Pak」を改造して使用する。
「Uni-Pak」を2箱つなげて1室とし、入り口用の大きな丸穴と、採光と換気用の小さな円窓を設置。上下に重ねて2階建てとし、それぞれの入り口の前に専用のスペースを確保した。パーティションとなる段ボールの内側にはデスクと椅子を設置しており、パソコンを持参すればリモートワークが開始できる。スリープカプセルと収納・デスク・椅子スペースを合わせると、人道支援の最低基準である「スフィア基準」の避難所における1人当たり最低居住空間の3.5平方メートルに合致する。
同製品の組み立ては、1人で数分の作業時間で完了する。床と壁がスライドロックで固定されるため、テープや釘は不要。収納時には、壁を折り畳んで床に積み重ねると約4分の1のサイズになる。リサイクル時には、資源ゴミとして廃棄し、再生される。
両者は、同製品の開発において、試作品を自治体に持ち込み、実際の使用をリアルに想定しながら改良。今年3月には、沼田市役所防災広場で宿泊ワークショップにカプセル4室を出展し、実際にカプセルで寝泊まりした体験者によってその性能と有用性を確認した。
同製品の外形は、幅2300×奥行き1120×高さ1230ミリメートル。重量は60キログラム。強度は、積層する場合の耐荷重が600キログラム。構造は、天井カバーと床(パレット)が高密度ポリエチレン樹脂特殊成型+スライドロックレバー、壁(スリーブ)が強化ダンボール(AAAフルート構造のトライウォール・パック)。
専用スペースの寸法は、幅2300×奥行き800×高さ1400ミリメートル。重量は、仕切り壁+棚が5キログラム、仕切り壁+デスク+椅子が7キログラム、仕切り壁+階段が14キログラム。
同製品は、建築家・黒川紀章のカプセルハウスに関する研究を活かしており、「DNA パリデザイン賞 2021」で製品デザイン分野/人々のためのデザインに贈られる「DNA PARIS DESIGN AWARDS 2021」を受賞している。
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com 編集部
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/09/15
-
-
-
-
防災は面白くないと広がらない
地震が起きたとき、スマートフォンに通知された情報を頼りに避難を判断することが多いだろう。緊急地震速報の情報から、いまどのように動くべきかを判断できる、そんな身近な危機管理を習慣づけた1 社が、アールシーソリューション(東京都新宿区)だ。2010 年に提供開始したスマートフォンアプリ「ゆれくるコール」は、緊急地震速報を受信できるアプリとして多くのユーザーが利用している。代表取締役の栗山章さんは、数多くのユーザーに防災の重要性を広めてきた一方で、ビジネスとして成り立たせる難しさにも直面してきたという。これまでのサービス開発の経緯や、防災ビジネスへの価値観を聞いた。
2026/09/09
-
被災施設への再入場判断「戻ってはいけない」では解決しない避難後の問題
大地震が発生し、安全な場所へ避難して一息つくと、人々には「ひとまず危険のピークは過ぎた」という根拠なき安心感が芽生える。そして、さまざまな理由で「避難してきた場所に戻りたい」といった気持ちが生じる。しかし、被害がどの程度なら戻ってよいのかについての明確なルールや事例は、どこを探してもあまり見当たらない。 国には応急危険度判定という仕組みや、施設管理者が建物を緊急点検するための指針などもある。が、これらは避難直後の「戻りたいニーズ」に応える仕組みではない。ここに、避難直後の「再入場」という古くて新しい問題がある
2026/09/09
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/09/07
-
-
-
暗黙知を形式知へ、10年の徹底改善が生きた
熊本市の工務店・新産住拓株式会社(小山英文社長)は、2016年の熊本地震や近年相次ぐ豪雨災害を通じて災害対応を磨き上げてきた。発生当日は、約3割の社員が定休日で社長も不在という条件下にもかかわらず、地震発生から50分で社員の安否確認をおおむね完了し、2時間後にはホームページや顧客専用サイトで被害受付を開始した。
2026/08/24





※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方