鈴三材木店社屋

木材・建材流通の鈴三材木店(静岡県浜松市、鈴木諭社長)は、災害時に復旧対応が求められる業種にあって、地域への「貢献」に主眼を置いたBCPを構築。特別な対策を準備するのではなく、日頃の業務改善や負荷訓練を通じて社員の自立的成長を促し、仕事が集中しても対応できる強い組織づくりを進めている。住宅・建築産業を襲った「ウッドショック」に対しても、納期の前倒しがむしろサプライチェーンの課題解決につながると認識。有事に使えるだけの国産在庫を業界全体で持てる体制づくりに乗り出すとともに、他県からの供給支援を受けられる広域連携の検討も開始した。

鈴三材木店
静岡県浜松市

事例のPoint
❶地域への「貢献」に主眼を置いたBCP方針
・災害時に復旧対応が求められる業種にあって、何が最も貢献できるかを主眼に重要業務を絞り込み。「何とか住める住宅の修繕」にリソースを集中

❷社員の成長を促し強い組織づくり
・BCP方針の共有で有事の混乱を回避するだけでなく、社員のなかに自立的な気運を醸成。「負荷訓練」を重ねて改善と成長を促し、組織のタコツボ化を解消

❸危機をサプライチェーン連携の好機に
・ウッドショックによる納期の前倒しを、むしろ住宅産業のサプライチェーンを改善する好機と認識。一定の国産在庫を持てる体制づくりに着手
本記事は月刊BCPリーダーズvol.17(2021年8月号)にも掲載しています。月刊BCPリーダーズはリスク対策.PRO会員がフリーで閲覧できるほか、PRO会員以外の方も号ごとのダウンロードが可能です。
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