2018/04/13
ニュープロダクツ

NECは10日、企業の働き方改革を推進するRPA (Robotic Process Automation)の導入や運用を支援する製品として、現状の業務を可視化する「働き方見える化サービス」を強化するとともに、複数のロボットを一元管理できる「NEC Software Robot Solution マネージャ」を商品化し、販売を開始したと発表した。複数のロボットの状況を把握し、端末から実行状況まで一元管理することで、エラーによる業務停止やライセンス切れなどのリスクを軽減することができる。アセットを組み合わせたRPAソリューション群も今後順次拡大し、運用管理における利便性やセキュリティの向上を支援する。
「働き方見える化サービス」は、マイクロソフト「Outlook」などスケジューラとの連携により、自宅や外出先で行うテレワークやオフィスにおける勤務状況のデータ収集と可視化ができるサービス。今回、「業務タスク機能」を強化し、個人ごとに最大10個の業務の時間集計が可能となった。対象業務にかけている時間を定量的に測定できるため、対象業務をRPA化する場合の投資対効果の判断材料として活用できる。上位サービスである「Advanced版」では、個人だけでなくグループごとの集計機能を実装しているため、業務に対してのグループ全体での投入時間を可視化できる。
企業内でRPAを用いた業務効率化が進むと稼働するロボットの数が増えていくが、ロボットが増えていくにつれて各ロボットの稼働状況が把握しにくくなり、エラーによる業務停止やライセンス切れなどのリスクが高まることが予想される。各ロボットの状況を把握し、端末から実行状況まで一元管理することでこのリスクを軽減することができる。ロボットに日時を指定してスクリプト(ロボット定義)を配信することもできるので、ロボットの稼働率を上げ、投資対効果を高めることが可能。
同社のアセットを組み合わせたソリューションを順次提供し、管理運用での利便性の向上やより広い業務への拡大を支援する。今回は、NECのPCサーバ「Express5800」や、リモート操作ソフトウェア「WebSAM WinShare」と組み合わせることにより、セキュリティ、運用性、可用性を向上したシステムとしてのソリューションを提供する。さらに運用管理製品「WebSAM」と組み合わせ、フロー制御によりロボットとバッチ処理を融合させた業務の高度な自動化やロボットの同時多重起動による誤動作防止、ロボット処理に異常が発生したことを知らせる通知機能を強化するソリューションを合わせて提供する。
価格は、「NEC Software Robot Solution マネージャ」が240万円、「Express5800/T110i-S(ソリューション用サーバ一式)」が113万5400円~、WebSAM WinShare(基本セット)が2万3600円(いずれも税抜き)。
■ニュースリリースはこちら
https://jpn.nec.com/press/201804/20180410_01.html
(了)
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com:横田 和子
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
入居ビルの耐震性から考える初動対策退避場所への移動を踏まえたマニュアル作成
押入れ産業は、「大地震時の初動マニュアル」を完成させた。リスクの把握からスタートし、現実的かつ実践的な災害対策を模索。ビルの耐震性を踏まえて2つの避難パターンを盛り込んだ。防災備蓄品を整備し、各種訓練を実施。社内説明会を繰り返し開催し、防災意識の向上に取り組むなど着実な進展をみせている。
2025/06/13
-
「保険」の枠を超え災害対応の高度化をけん引
東京海上グループが掲げる「防災・減災ソリューション」を担う事業会社。災害対応のあらゆるフェーズと原因に一気通貫の付加価値を提供するとし、サプライチェーンリスクの可視化など、すでに複数のサービス提供を開始しています。事業スタートの背景、アプローチの特徴や強み、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/06/11
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/06/10
-
その瞬間、あなたは動けますか? 全社を挙げた防災プロジェクトが始動
遠州鉄道株式会社総務部防災担当課長の吉澤弘典は、全社的なAI活用の模索が進む中で、社員の防災意識をより実践的かつ自分ごととして考えさせるための手段として訓練用のAIプロンプトを考案した。その効果は如何に!
2025/06/10
-
-
緊迫のカシミール軍事衝突の背景と核リスク
4月22日にインド北部のカシミール地方で起こったテロ事件を受け、インドは5月7日にパキスタン領内にあるテロリストの施設を攻撃したと発表した。パキスタン軍は報復として、インド軍の複数の軍事施設などを攻撃。双方の軍事行動は拡大した。なぜ、インドとパキスタンは軍事衝突を起こしたのか。核兵器を保有する両国の衝突で懸念されたのは核リスクの高まりだ。両国に詳しい防衛省防衛研究所の主任研究官である栗田真広氏に聞いた。
2025/06/09
-
危険国で事業展開を可能にするリスク管理
世界各国で石油、化学、発電などのプラント建設を手がける東洋エンジニアリング(千葉市美浜区、細井栄治取締役社長)。グローバルに事業を展開する同社では、従業員の安全を最優先に考え、厳格な安全管理体制を整えている。2021年、過去に従業員を失った経験から設置した海外安全対策室を発展的に解消し、危機管理室を設立。ハード、ソフト対策の両面から従業員を守るため、日夜、注力している。
2025/06/06
-
福祉施設の使命を果たすためのBCPを地域ぐるみで展開災害に強い人づくりが社会を変える
栃木県の社会福祉法人パステルは、利用者約430人の安全確保と福祉避難所としての使命、そして災害後も途切れない雇用責任を果たすため、現在BCP改革を本格的に推進している。グループホームや障害者支援施設、障害児通所支援事業所、さらには桑畑・レストラン・工房・農園などといった多機能型事業所を抱え、地域ぐるみで「働く・暮らす・つながる」を支えてきた同法人にとって、BCPは“災害に強い人づくり”を軸にした次の挑戦となっている。
2025/06/06
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/06/05
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方