コーポレート・インテグリティが求められている
第11回:スポーツ・インテグリティとコーポレート・インテグリティの結節点

山村 弘一
弁護士・公認不正検査士/東京弘和法律事務所。一般企業法務、債権回収、労働法務、スポーツ法務等を取り扱っている。また、内部公益通報の外部窓口も担っている。
2022/05/18
スポーツから学ぶガバナンス・コンプライアンス
山村 弘一
弁護士・公認不正検査士/東京弘和法律事務所。一般企業法務、債権回収、労働法務、スポーツ法務等を取り扱っている。また、内部公益通報の外部窓口も担っている。
これまでの連載では、私たちがスポーツを観たときに得られる感動の源泉には、スポーツ・インテグリティと呼ばれるものの存在があるのではないかという意識を起点にして、主として、スポーツ、スポーツ団体、オリンピック等とスポーツ・インテグリティとの関係を考察してきたところです。また、それを通して、スポーツ界の現状や取り組みについても適宜ご紹介してきました。
社会により生かされ、育まれているスポーツは、その基盤たる社会からの信頼・応援を失わないよう、「スポーツのあるべき姿としての価値ある高潔な状態」たるスポーツ・インテグリティを志向し、またそうすることが求められているといえます。
このようにスポーツ・インテグリティを考えるとき、民間企業においても同様のことが当てはまるのではないかという考えが浮かんできます。この考えこそが、スポーツ・インテグリティという概念を手がかりにしつつ、近時の企業経営・組織運営において重視されているガバナンスやコンプライアンスについて、そのあるべき姿を探っていくという本連載の試みの起点であり、根底にあるものです。
連載第11回となる今回は、スポーツにおける問題意識と民間企業における問題意識とが重なるとき、つまり、スポーツ・インテグリティとコーポレート・インテグリティの結節点について、触れていきたいと思います。
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