2014/10/30
ニュープロダクツ
北海道厚岸町と京セラコミュニケーションシステム
北海道厚岸郡厚岸町はこのほど、BCP(事業継続計画)強化のため、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)が提供するケーブルテレビ応急復旧・強靭化無線システム「ワイヤレスリンク23G」を導入した。
厚岸町は、2011年に情報通信格差の是正と地上デジタルテレビ放送の難視聴解消などを目的に、町内全域に光ファイバを敷設した。厚岸町は町が厚岸湖をはさみ南北に分断されており、光ファイバは南部と北部を結ぶ厚岸大橋を通じて敷設し、高速インターネット通信やケーブルテレビ放送を提供すると同時に、行政・防災無線を伝達するIP告知システムを整備していた。
しかし、東日本大震災時に津波で橋の両端が冠水。災害によって光ファイバ通信網が分断される可能性があることを改めて認識した同町は、光ファイバの多重化対策として無線ネットワークの導入を検討していたという。
「ワイヤレスリンク23G」は、KCCSが総務省の委託を受けて研究開発した、23GHz帯の周波数を利用した小型・軽量のケーブルテレビ応急復旧・強靭化無線システム。離島への海底ケーブルや山間部など、被災時の復旧に時間がかかることが想定されるケーブル通信を多重化することで、災害により通信が途絶するリスクを軽減する。
システムの導入により、厚岸町は災害などで光ファイバが切断された場合でも、テレビ放送を通じて町民への情報提供が可能になったという。
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
緊急事態宣言下の社会江戸庶民の危機対応に学ぶ
国内で新型コロナの感染が確認されてから約1年。度重なる緊急事態宣言の発出と延長もあり、影響が長期化しています。しかし、日本社会が感染症の危機に直面したのは今回が初めてではありません。近代以前の社会は感染症の危機にどう対応してきたのか。日本近世史、医療社会史を専門とする奈良女子大学の鈴木則子教授に聞きました。
2021/02/26
-
災害時のトップの役割は何ですか?
リスク対策.comが行った地震シミュレーションアンケートの結果から、災害対策のポイントを学ぶシリーズ3回目は代替要員です。このシリーズが終わる頃には、きっと自分たちの防災やBCPのレベルが向上しているはずです!
2021/02/23
-
資金繰り支援頼みでギリギリ経営を維持負債増えるも売上なし 春先の息切れ懸念
新型コロナ関連の経営破たん件数は、昨年9月以降1カ月90~100件超の高い水準で推移。2月も最多の発生ペースを更新している。緊急事態宣言解除が見送られ、外出自粛や時短要請が引き続き売上を圧迫。年度末を控え、息切れ企業の増加で倒産はさらにピッチを上げる可能性が高い。リレーインタビュー第4弾は中小企業の経営環境について。
2021/02/22