アメリカで深刻化する森林火災
第11回: FEMAが考える火災対策

ライアン カミムラ
英国の大学院を卒業後、新建新聞社に入社。リスク対策.comの記者、編集者を経て現在某機械メーカーの海外営業部に勤務。主にコロナ前は海外展示会や海外営業担当、コロナ後はオンラインで英語プレゼンに従事。記者時代の経験を生かし、現在も記事、イラスト、翻訳を兼業。
2022/07/06
危機管理で学ぶ英語
ライアン カミムラ
英国の大学院を卒業後、新建新聞社に入社。リスク対策.comの記者、編集者を経て現在某機械メーカーの海外営業部に勤務。主にコロナ前は海外展示会や海外営業担当、コロナ後はオンラインで英語プレゼンに従事。記者時代の経験を生かし、現在も記事、イラスト、翻訳を兼業。
今回はFEMAのウェブサイトから山火事に関わる英語を勉強していきましょう。山火事はアメリカで洪水やハリケーンと同様に、頻繁に発生する災害の1つ。特に、自然災害が多い州として知られるカリフォルニアでは、山火事の発生が他州と比較して極めて多く、被害規模も年々拡大。さらに、温暖化の影響や記録的な干ばつなど環境問題の側面からも深刻な問題となっています。
例文では、山火事に直接関連のある語、及び火事の要因となる言葉を赤字にしています。
1. A wildfire is an unplanned fire that burns in a natural area such as a forest, grassland, or prairie. Wildfires can start from natural causes, such as lightning, but most are caused by humans, either accidentally or intentionally.
出典:
https://community.fema.gov/ProtectiveActions/s/article/Wildfire-What
山火事は森や草原、プレーリー(草原地帯)など、自然で発生する予期しない突然の火災です。雷などでの自然発火により発生しますが、火元の大半は人為的な火の不始末、もしくは意図的なことが原因となります。
2. Wildfires can occur throughout the year, but the potential is always higher during periods of little or no rainfall, which make brush, grass, and trees dry and easier to burn. High winds can also contribute to spreading fire.
出典:
https://community.fema.gov/ProtectiveActions/s/article/Wildfire-When
山火事は年間を通して発生しますが、雑木林や、草原、木々を乾燥させる雨が少ない季節に発生する可能性が特に高く、強風が火を広げる一因にもなります。
3. Wildfires can occur anywhere in the country. They can start in remote wilderness areas, in national parks, or even in your own backyard. As building development expands into wilderness areas, homes and businesses may be increasingly at risk. This is called the wildland urban interface.
出典:
https://community.fema.gov/ProtectiveActions/s/article/Wildfire-Where
山火事は、(アメリカの)どこでも起こりえます。人里離れた自然、国立公園、家の裏庭でさえもその可能性はあります。宅地開発が、これまで手付かずだった自然の場所まで広がると、家や仕事が危険にさらされる可能性が高くなるかもしれません。このようなエリアをwildland urban interface(壊滅的な山火事の発生確率が高い地域)といいます。
危機管理で学ぶ英語の他の記事
おすすめ記事
入居ビルの耐震性から考える初動対策退避場所への移動を踏まえたマニュアル作成
押入れ産業は、「大地震時の初動マニュアル」を完成させた。リスクの把握からスタートし、現実的かつ実践的な災害対策を模索。ビルの耐震性を踏まえて2つの避難パターンを盛り込んだ。防災備蓄品を整備し、各種訓練を実施。社内説明会を繰り返し開催し、防災意識の向上に取り組むなど着実な進展をみせている。
2025/06/13
「保険」の枠を超え災害対応の高度化をけん引
東京海上グループが掲げる「防災・減災ソリューション」を担う事業会社。災害対応のあらゆるフェーズと原因に一気通貫の付加価値を提供するとし、サプライチェーンリスクの可視化など、すでに複数のサービス提供を開始しています。事業スタートの背景、アプローチの特徴や強み、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/06/11
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/06/10
その瞬間、あなたは動けますか? 全社を挙げた防災プロジェクトが始動
遠州鉄道株式会社総務部防災担当課長の吉澤弘典は、全社的なAI活用の模索が進む中で、社員の防災意識をより実践的かつ自分ごととして考えさせるための手段として訓練用のAIプロンプトを考案した。その効果は如何に!
2025/06/10
緊迫のカシミール軍事衝突の背景と核リスク
4月22日にインド北部のカシミール地方で起こったテロ事件を受け、インドは5月7日にパキスタン領内にあるテロリストの施設を攻撃したと発表した。パキスタン軍は報復として、インド軍の複数の軍事施設などを攻撃。双方の軍事行動は拡大した。なぜ、インドとパキスタンは軍事衝突を起こしたのか。核兵器を保有する両国の衝突で懸念されたのは核リスクの高まりだ。両国に詳しい防衛省防衛研究所の主任研究官である栗田真広氏に聞いた。
2025/06/09
危険国で事業展開を可能にするリスク管理
世界各国で石油、化学、発電などのプラント建設を手がける東洋エンジニアリング(千葉市美浜区、細井栄治取締役社長)。グローバルに事業を展開する同社では、従業員の安全を最優先に考え、厳格な安全管理体制を整えている。2021年、過去に従業員を失った経験から設置した海外安全対策室を発展的に解消し、危機管理室を設立。ハード、ソフト対策の両面から従業員を守るため、日夜、注力している。
2025/06/06
福祉施設の使命を果たすためのBCPを地域ぐるみで展開災害に強い人づくりが社会を変える
栃木県の社会福祉法人パステルは、利用者約430人の安全確保と福祉避難所としての使命、そして災害後も途切れない雇用責任を果たすため、現在BCP改革を本格的に推進している。グループホームや障害者支援施設、障害児通所支援事業所、さらには桑畑・レストラン・工房・農園などといった多機能型事業所を抱え、地域ぐるみで「働く・暮らす・つながる」を支えてきた同法人にとって、BCPは“災害に強い人づくり”を軸にした次の挑戦となっている。
2025/06/06
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/06/05
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方