2018/07/20
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
アイデア5 自分の住所で危険がわかるおすすめサイト
ただ、今回は、土砂災害警戒区域にこれから指定しようと思っていた場所でも被害がありました。ハザードマップに危険と書かれていなければ安全というわけではありません。
自分で土地の状況を調べる簡単な方法もあります。民間サイトですが、浸水や液状化、地震の危険など住所入力することで危険がわかります。すべての危険がまとめて、そして自分の住所で調べられるので、「自分ごと」にしやすいメリットがあります。こちらの地盤ネットが運営する「地盤カルテ」は、住所とメールアドレスを登録する必要があります。
■地盤カルテ(地盤ネット株式会社)
https://jibannet.co.jp/karte/



講演中に自分の土地を調べてくださったという方が、思ったより、液状化や浸水の危険があるとわかったとおっしゃっていました。住所を元にしたカルテなので一覧性があって感覚的に危険がわかります。
さらに、ジャパン ホームシールドが運営する「地盤サポートマップ」もおすすめです。隣の家は大丈夫だけど、自分の家は揺れやすいなどの状況までわかります。こちらは登録不要で調べられます。これから土地を購入する人も必見です。
■地盤サポートマップ(ジャパン ホームシールド株式会社)
https://supportmap.jp

使い方は簡単です。登録不要で住所を入力するだけ。そうすると上記のような表がでてきます。なんでうちだけ地盤が弱いのか・・昔、沼だったのか?と思ったら、過去の航空写真と見比べることもできます。
また、住所部分をクリックまたは長押しすると、レポートが作成されます。

避難所までの最寄り情報と、地形の基本情報、ゆれやすさ、液状化、土砂災害の評価です。
これだと親子でやってみたくなりませんか?うちの地域は安全と信じている方でも、住所でピンポイントの情報だと、これは・・?と思っていただけることうけ合いです。
そして、これを見た後に、あらためて、気象ニュースで言われている次の言葉を聞いてください。
「土砂災害、低い土地、河川の増水・氾濫に厳重な注意をしてください」
いつも言われている常套句なので、何一つ頭に残らず聞き流してしまいがちです。でも、実はとても重要な自分に関係のあるキーワードが使われていることに気づくのではないでしょうか?
後編でも、引き続き早期避難のポイントを考えていきたいと思います♪
(了)
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