2013/08/01
防災・危機管理ニュース
三井不動産リアルティが新しいサービスを提供
不動産の仲介やオフィスの賃貸などを手がける三井不動産リアルティ株式会社は、一般企業を対象に企業のリスクに関する無償の情報提供や、外部の専門家プロ集団を紹介する新サービスを開始した。
新サービスの名称は「リスクコンシェルジュ」。ホテルのサービスでよく知られるフランス語コンシェルジュ(案内人)にならい、企業が抱える様々な悩みに対して情報を提供したり、専門家を紹介するといったまさに“リスクの案内人”を目指す。これまでは同社のテナント企業にサービスを提供してきたが、今年5月から対象を全ての一般企業に拡大した。
企業には地震や火災といった外的リスクから、社員のヘルスケアやコンプライアンスへの取り組みといった内的リスクまで様々な課題がつきまとうが、企業の管理部門が全てに対応するには限界がある。また、対応を検討するにも、リスクの種類が多岐に及んでいることや、解決策が明確でない場合があるため、最適な相談先を見つけられず苦労している企業も多い。
同サービスは、企業がウェブサイトから問い合わせフォームに課題などを記入すると、リスクコンサルティング会社など最適と思われる専門家や具体策を同社が紹介してくれる。協力会社はインターリスク総研や鳥飼総合法律事務所など計6社(7月30日現在)。その後の費用は紹介先企業との間で通常通り発生する。
加えて、会員はウェブサイトでリスク関連の記事を無料で閲覧することができる。危機管理担当者向けの事例紹介といった記事だけでなく、リスクにあまり関心を持たない一般の社員にとっても身近な話題を、漫画やコラムなどで取り上げている。メールマガジンでセミナー情報などリスク情報の提供も行う。
同社では、「企業の成長力を削ぎかねないリスクへの脅威を軽減する事で、企業の健全な成長に貢献していきたい」としている。
同社ホームページhttps://www.riskconcierge.jp/
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
3線モデルで浸透するリスクマネジメントコンプライアンス・ハンドブックで従業員意識も高まる【徹底解説】パーソルグループのERM
「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンとして掲げ、総合人材サービス事業を展開するパーソルグループでは、2020年のグループ経営体制の刷新を契機にリスクマネジメント活動を強化している。ISO31000やCOSO-ERMを参考にしながら、独自にリスクマネジメントの体制を整備。現場の業務執行部門(第1線)、ITや人事など管理部門(第2線)、内部監査部門(第3線)でリスクマネジメントを推進する3線モデルを確立した。実際にリスクマネジメント活動で使っているテンプレートとともに、同社の活動を紹介する。
2024/07/23
-
インシデントの第一報を迅速共有システム化で迷い払拭
変圧器やリアクタなどの電子部品や電子化学材料を製造・販売するタムラ製作所は、インシデントの報告システム「アラームエスカレーション」を整備し、素早い情報の伝達、収集、共有に努めている。2006年、当時社長だった田村直樹氏がリードして動き出した取り組み。CSRの一環でスタートした。
2024/07/23
-
「お困りごと」の傾聴からはじまるサプライヤーBCM支援
ブレーキシステムの開発、製造を手掛けるアドヴィックスは、サプライヤーを訪ね、丁寧に話しを聞くことからはじまる「BCM寄り添い活動」を2022年度から展開している。支援するのは小規模で経営体力が限られるサプライヤー。「本当に意味のある取り組みは何か」を考えながら進めている。
2024/07/22
-
-
危機管理担当者が知っておくべきハラスメントの動向業務上の指導とパワハラの違いを知る
5月17日に厚生労働省から発表された「職場のハラスメントに関する実態調査報告書」によると、従業員がパワハラやセクハラを受けていると認識した後の勤務先の対応として、パワハラでは約53%、セクハラでは約43%が「特に何もしなかった」と回答。相談された企業の対応に疑問を投げかける結果となった。企業の危機管理担当者も知っておくべきハラスメントのポイントについて、旬報法律事務所の新村響子弁護士に聞いた。
2024/07/18
-
基本解説 Q&A 線状降水帯とは何か?集中豪雨の3分の2を占める日本特有の現象
6月21日、気象庁が今年初の線状降水帯の発生を発表した。短時間で大量の激しい雨を降らせる線状降水帯は、土砂災害発生を経て、被害を甚大化させる。気象庁では今シーズンから、半日前の発生予測のエリアを細分化し、対応を促す。線状降水帯研究の第一人者である気象庁気象研究所の加藤輝之氏に、研究の最前線を聞いた。
2024/07/17
-
-
災害リスクへの対策が後回しになっている円滑なコミュニケーション対策を
目を向けるべきOTリスクは情報セキュリティーのほかにもさまざま。故障や不具合といった往年のリスクへの対策も万全ではない。特に、災害時の素早い復旧に向けた備えなどは後回しになっているという。ガートナージャパン・リサーチ&アドバイザリ部門の山本琢磨氏に、OTの課題を聞いた。
2024/07/16
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方