2024/08/31
防災・危機管理ニュース
サプリメントなどの機能性表示食品と特定保健用食品(トクホ)に関し、9月1日から、事業者が健康被害情報を把握した場合の消費者庁などへの報告が義務化される。小林製薬の「紅麹(べにこうじ)」配合サプリを巡る問題を受け、行政が迅速に情報を把握し、被害拡大を防ぐのが目的。
消費者庁によると、これまでもガイドラインなどで健康被害の報告を求めていたが、期限などは明確になっていなかった。そこで食品表示基準などを改正。今後は、医師が診断した健康被害と疑われる情報を事業者が把握した場合、食品との因果関係が不明の場合でも、速やかに消費者庁や保健所に報告することを義務化する。おおむね30日以内に同じ症例が複数発生した場合は15日以内、死亡や入院など重い症例は1例でも15日以内に報告するよう期限を明確にした。
機能性表示食品は、事業者が安全性や科学的根拠を国に届け出ることで表示して販売できる。国の審査が必要なトクホとは異なるため、制度の信頼性向上に向け、事業者に届け出後の定期的な自己点検を義務化。1年ごとに自己評価した上で公表することが求められ、初回の報告は2025年度中となる。
違反した場合は、機能性表示を行わないよう事業者に指示、命令できる。健康被害の報告を怠った場合は、営業の禁止や停止の行政措置が可能となる。 (了)
(ニュース提供:時事通信 2024/08/31-15:06)
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
2度の大震災を乗り越えて生まれた防災文化
「ダンロップ」ブランドでタイヤ製造を手がける住友ゴム工業の本社と神戸工場は、兵庫県南部地震で経験のない揺れに襲われた。勤務中だった150人の従業員は全員無事に避難できたが、神戸工場が閉鎖に追い込まれる壊滅的な被害を受けた。30年の節目にあたる今年1月23日、同社は5年ぶりに阪神・淡路大震災の関連社内イベントを開催。次世代に経験と教訓を伝えた。
2025/02/19
-
阪神・淡路大震災30年「いま」に寄り添う <西宮市>
西宮震災記念碑公園では、犠牲者追悼之碑を前に手を合わせる人たちが続いていた。ときおり吹き付ける風と小雨の合間に青空が顔をのぞかせる寒空であっても、名前の刻まれた銘板を訪ねる人は、途切れることはなかった。
2025/02/19
-
阪神・淡路大震災30年語り継ぐ あの日
阪神・淡路大震災で、神戸市に次ぐ甚大な被害が発生した西宮市。1146人が亡くなり、6386人が負傷。6万棟以上の家屋が倒壊した。現在、兵庫県消防設備保守協会で事務局次長を務める長畑武司氏は、西宮市消防局に務め北夙川消防分署で小隊長として消火活動や救助活動に奔走したひとり。当時の経験と自衛消防組織に求めるものを聞いた。
2025/02/19
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/02/18
-
-
-
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方