2024/09/28
防災・危機管理ニュース
能登半島地震の被災地を襲った豪雨から1週間となった28日、複数の家屋が濁流にのみ込まれた石川県輪島市の塚田川流域では、海岸へと範囲を拡大して不明者の捜索が続けられた。同市久手川町の中学3年喜三翼音さん(14)が依然安否不明で、祖父の誠志さん(63)は「一刻も早く見つかってほしい」と切実な思いを明かした。
誠志さんによると、河口付近で、金沢市の写真館で撮った思い出の家族写真が新たに発見されたという。懸命の捜索を心配そうに見詰めながら、「私にとっては初孫。1週間たっても心境は変わらない」と再会を願った。
消防によると、28日はこれまでで最大の約530人態勢で、海岸沿いを重点的に捜索した。連日早朝から続く活動で、安否不明者の家財道具などが河口付近で次々に見つかっているという。
21日発生した大雨の後、消防などは上流から土砂や流木の撤去を続けてきた。塚田川沿いに住む田中正明さん(81)は「屋根の上まで流木が積み上がっていたが、この1週間でかなり片付いた。まだ見つからない人もおり、家族のことを思うと、早く捜し出してほしい」と話した。
〔写真説明〕喜三翼音さんが安否不明となってから1週間がたち、取材に応じる祖父の誠志さん=28日午後、石川県輪島市
〔写真説明〕大雨で氾濫した塚田川の河口付近で、安否不明者の捜索を続ける消防隊員ら=28日午後、石川県輪島市
(ニュース提供元:時事通信社)


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