2024/10/16
防災・危機管理ニュース
【ワシントン時事】米航空宇宙局(NASA)や米海洋大気局(NOAA)などは15日、太陽活動が「極大期」に入ったと発表した。今後1年程度は太陽活動が非常に活発な状態が続く見通しだ。低緯度の地域でもオーロラが観測できたり、通信障害が生じたりする可能性がある。
当初は2025年7月ごろに極大期を迎えると予測されていたが、23年ごろから極大期に入っていたもようだ。太陽活動がいつピークを迎えるかは不明で、今後も観測を続ける。
太陽活動は約11年ごとの周期の中で活発になったり、低調になったりする。NASAなどは太陽の黒点の数を追跡するなどして周期の進行を調べている。
太陽が極大期に入ると、「地磁気の嵐(乱れ)」などを起こし、全地球測位システム(GPS)やラジオなど地球上の通信に障害が生じる可能性がある。通常は高緯度でしか観測できないオーロラが多くの地域で見られるようになる。宇宙飛行士が強い宇宙放射線にさらされるため、人類の月面再訪を目指すNASA主導の「アルテミス計画」にも影響を及ぼしかねないという。
今年5月には大規模な太陽フレア(表面の爆発現象)が起き、過去20年間で最も強い地磁気の嵐が発生。日本各地でオーロラが観測された。今月に入ってからも大規模なフレアが発生し、再び低緯度の地域でオーロラが報告された。
NASAの科学者は電話記者会見で「今後数カ月間は良い天体ショーを見ることができるかもしれない」と述べた。
〔写真説明〕北海道積丹町で観測された赤いオーロラ=5月11日
〔写真説明〕米航空宇宙局(NASA)が公開した、2003年に太陽観測衛星(SOHO)がとらえたフレアと呼ばれる太陽表面の爆発現象の画像(EPA時事)
(ニュース提供元:時事通信社)


- keyword
- 通信障害
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/16
-
-
ラストワンマイル問題をドローンで解決へBCPの開拓領域に挑む
2025年4月、全国の医療・福祉施設を中心に給食サービスを展開する富士産業株式会社(東京都港区)が、被災地における「ラストワンマイル問題」の解消に向けドローン活用の取り組みを始めた。「食事」は生命活動のインフラであり、非常時においてはより一層重要性が高まる。
2025/09/15
-
-
機能する災害対応の仕組みと態勢を人中心に探究
防災・BCP教育やコンサルティングを行うベンチャー企業のYTCらぼ。NTTグループで企業の災害対応リーダーの育成に携わってきた藤田幸憲氏が独立、起業しました。人と組織をゆるやかにつなげ、互いの情報や知見を共有しながら、いざというとき機能する災害対応態勢を探究する同社の理念、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/09/14
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/09/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方