2025/05/21
防災・危機管理ニュース
【バンフ時事】ベセント米財務長官は、カナダ西部バンフで21日開幕する先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で、中国の過剰生産問題に対し、共同で対処する必要性を訴える方針だ。米当局者は19日、一部記者団に「中国の不公正な慣行から企業や労働者を守るため、G7諸国が協力すべきだ」と強調した。関税政策を巡る米中協議の本格化を控え、中国への圧力を強める狙いも透ける。
G7会議では、経済安全保障の一環として、過剰生産問題を議論する見通し。米当局者は「中国の過剰生産が国内産業を押しつぶし、生産を空洞化させることは、G7諸国も容認できないのは明らかだ」と指摘し、優先的に議論すべきだとの考えを示した。
トランプ米政権は、中国からの輸入品に追加関税を発動。中国も報復措置で応戦し、互いの輸入品に100%超の高関税を課す貿易戦争に発展した。今月の閣僚級協議で、互いに追加関税を大幅に引き下げた上で、貿易協議を本格化させることで合意。高関税による「禁輸状態」(ベセント氏)はひとまず解消した。ただ、米政権は中国に対し、米国の対中貿易赤字削減や、巨額の政府補助金といった不公正な貿易慣行の是正などを迫っており、貿易協議は難航必至だ。
G7会議では、過剰生産に関する共通理解を深め、対抗策を打ち出せるかが焦点。ベセント氏は、中国に国内消費拡大を繰り返し要請し、過剰生産問題に対処するよう求めてきた。G7が一致した姿勢を示せば、米国の対中協議にも追い風となる。
トランプ政権の一方的な関税措置や気候変動政策の転換などへの反発は強い。G7会議は共同声明をまとめたい考えだが、米国は「政権の優先事項に合致するものにだけ署名する」(当局者)と「米国第一」の姿勢を崩しておらず、声明採択に向けた協議は難航も予想される。まとまらなければG7の亀裂を露呈させることになりかねない。
〔写真説明〕ベセント米財務長官=12日、スイス・ジュネーブ(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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