BCPは危機対応からサステナビリティに移る
第36回:上場企業から始まるBCPのパラダイムシフト
林田 朋之
北海道大学大学院修了後、富士通を経て、米シスコシステムズ入社。独立コンサルタントとして企業の IT、情報セキュリティー、危機管理、自然災害、新型インフルエンザ等の BCPコンサルティング業務に携わる。現在はプリンシプル BCP 研究所所長として企業のコンサルティング業務や講演活動を展開。著書に「マルチメディアATMの展望」(日経BP社)など。
2025/08/19
企業を変えるBCP
林田 朋之
北海道大学大学院修了後、富士通を経て、米シスコシステムズ入社。独立コンサルタントとして企業の IT、情報セキュリティー、危機管理、自然災害、新型インフルエンザ等の BCPコンサルティング業務に携わる。現在はプリンシプル BCP 研究所所長として企業のコンサルティング業務や講演活動を展開。著書に「マルチメディアATMの展望」(日経BP社)など。
2027年3月期より、日本においても、上場企業にサステナビリティ情報の開示がSSBJ 基準として義務化されます。2026年度(来年度)にはこの内容を試行的に実施することが求められますが、その中には首都直下地震や南海トラフ地震などの災害対応、地球温暖化による気候変動対応、サイバーセキュリティ対応、新型インフルエンザ等感染症対応などのBCP対応が含まれます。
経営=サステナビリティという新たなパラダイム移行により、BCPを単なるリスク対応という考え方から、企業価値向上のための戦略的要素として進化させることが求められているわけです。
このサステナビリティ情報には「マテリアリティ(企業の価値創造やリスク・機会に大きな影響を与える事項として、戦略策定において「重要な課題」を特定するための概念)」という考え方が含まれ、各BCP要素に対して以下のような関係性を持っています。
さらにキーワードとして「SX(Sustainability Transformation)」がありますが、このSX文脈では、BCPは単なる危機対応策ではなく、持続可能な事業運営基盤として位置つけられ、気候変動、パンデミック、地政学的リスクなど、サステナビリティ関連リスクに対する備えをBCPとして整備し、開示することが求められます。
これらを踏まえて、サステナビリティ報告書(有価証券報告書)に記載するBCPの内容例は、以下のような文脈になると考えています。
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