2025/05/22
防災・危機管理ニュース
【サンパウロ時事】2024年に世界で約6万7000平方キロの熱帯原生林が失われ、消失規模では過去最大だったことが、21日に公表された米NPO「世界資源研究所(WRI)」(本部ワシントン)などの報告書で明らかになった。前年比で約8割増え、東北地方6県の合計面積に相当。1分当たりサッカーグラウンド18面分が失われた計算となる。
消失原因では「火災」が約半分を占め、農業伐採を抑えて初めて首位となった。24年は観測史上最も暑い一年だったことや、南米沖の太平洋で海面水温が上昇するエルニーニョ現象により「火災は一段と勢力を増し、制御が困難になった」と分析した。
世界約140カ国は21年、30年までに森林消失を食い止めると宣言したが、実際には事態が悪化している。大規模な原生林を抱える上位20カ国のうち17カ国で、消失が宣言時よりも拡大した。
最も多くの熱帯原生林を失った国は南米ブラジルで、消失面積は全体の約42%を占めた。アマゾン地域では記録的干ばつの影響もあり、消失が8年ぶりの高水準となった。隣国ボリビアが約1万5000平方キロで、アフリカのコンゴ(旧ザイール)を抜き初めてワースト2位となった。
WRIは、気候変動をもたらす二酸化炭素(CO2)が火災によって大量に大気中へ排出されると指摘。森林消失でCO2の吸収力も低下するため、「世界の非常事態だ」と警告している。
〔写真説明〕ブラジルのアマゾン熱帯雨林で発生した火災=2024年8月(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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