2025/07/06
防災・危機管理ニュース
災害関連死を含め300人超が死亡した2018年の西日本豪雨は、最初の大雨特別警報から6日で7年を迎えた。多くの犠牲者が出た岡山県倉敷市真備町地区や広島市などでは住民らが献花し、冥福を祈った。
倉敷市は昨年に続いて真備支所に献花台を設置。午前9時に伊東香織市長が訪れ、花を手向け黙とう。その後、取材に「あの日のことを絶対に忘れず、多くの方に伝えていくことが必要だ」と述べた。
自宅が全壊したという50代女性は職場の同僚2人を災害で亡くした。「暑い夏が来ると思い出す。7年がたつんだ、という思い」と語った。発生当時に地元の小学校の校長で、現在は公民館の館長を務めている本多卓郎さん(64)は「災害を風化させず、若い世代に伝えていこうと心を新たにした」と意気込んだ。
広島市内でも各地に献花台が設けられた。同市安芸区では午後2時半すぎ、遺族らと共に訪れた松井一実市長が献花。終了後の取材に「災害が頻発している。いつ起こるか分からないとしっかり認識し、日頃から自らの問題と捉えてほしい」と述べた。
両親を亡くした40代男性は「悔やんでも悔やみ切れない。あの日のことを忘れてはならない」と訴えた。「自分の体験談を基に避難の大切さを伝えていきたい」と被災体験の継承への意欲も示した。
西日本豪雨では14府県で住民らが死亡。特に被害が大きかった岡山、広島、愛媛の3県では関連死を含め計280人以上に上った。
〔写真説明〕西日本豪雨の追悼行事で献花する伊東香織倉敷市長=6日午前、岡山県倉敷市
〔写真説明〕西日本豪雨の犠牲者に向けて献花する松井一実広島市長=6日午前、同市安佐北区
(ニュース提供元:時事通信社)


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