【カイロ時事】イスラエルのメディアは6日、パレスチナ自治区ガザでの停戦実現に向けて、イスラエル代表団が仲介国カタールに出発したと報じた。首都ドーハで、イスラム組織ハマスとの間接交渉に臨む。
 米国はこれより先、イスラエルとハマスに60日間戦闘を停止し、ハマスに人質の一部を解放することなどを求める停戦案を提示。イスラエルは既に同意した。ハマスは4日に「前向きな回答」を示したが、内容の修正を要求。イスラエル首相府は5日の声明で、修正は「受け入れられない」と述べた。イスラエル軍の撤退地域に関し、双方が対立していると報じられている。
 一方、イスラエルのテルアビブでは5日、人質全員の解放とともに戦闘終結を実現する包括的な合意をハマスと結ぶよう政府に求める大規模な抗議活動が行われた。現地からの報道によれば、人質の親族は会場で、選ばれた人だけでなく「全員を救う合意の時だ」と訴えた。
 また、ネタニヤフ連立政権の一翼を担う極右政党党首のベングビール国家治安相はX(旧ツイッター)への投稿で停戦反対を表明。ガザ占領などを改めて主張した。
 イスラエル軍はガザでハマス掃討作戦を続け、5日は約130の標的を空爆した。ガザ保健当局の6日の発表によると、過去24時間の死者は少なくとも80人に上った。パレスチナ通信は6日、ガザ北部や南部で避難民が身を寄せていた民家やテントが空爆を受けたと伝えた。中東の衛星テレビ局アルジャジーラは6日、ガザ各地への攻撃で少なくとも48人が命を落としたと報じている。 
〔写真説明〕5日、カタールの首都ドーハ(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)