2025/07/10
定例セミナーダイジェスト
効率化を進めるアステラス製薬の災害対応
危機管理塾 6月17日
アステラス製薬株式会社
経営企画部Risk & Resilience Management 課長
井上陽介氏
フォーマット文書やイントラ活用で防災活動を効率化
危機管理塾は6月17日、東京・千代田区で開催。アステラス製薬で危機管理や災害対策・BCPに携わる、経営企画部Risk & Resilience Management 課長の井上陽介氏が、災害対策にかかる各種施策と効率化の工夫を紹介した。
井上氏は、自身が考える企業における災害対策の重要なポイントとして「従業員が被害状況を報告でき、企業がそれを把握できる」「企業が従業員に安全や対応のためのメッセージを送れる」「職場で従業員の安全を確保する備えができている」という三つを指摘。「これを限られたリソースで行うには効率的であることが重要」と話した。
同社のBCPはグローバルで統一の基準に則って各組織が検討、実装し、訓練も実施。これを、井上氏が所属するRisk & Resilience Management が統括、サポートしている。国内の災害発生時の初動対応全体の取りまとめも同組織が担当していることから、その部分の取り組みについて紹介。そのなかのいくつかの実施事項を説明するうえで、全体を通して効率化の工夫を重要視しているとした。
例えば、有事の発信文書は日頃から用意し、平時の訓練や連絡事項は実施後に資料・案内文書を保管。ひな形として次回以降にも使えるようにすることで「時間短縮と質の確保に有益」と述べた。また、各種資料やマニュアルは社員や関係者に自分で見てもらえてバージョン管理もできるように、イントラネットに格納してリンクなどで提供しているとした。
一方、災害時の重要業務の担当者には直接面談して紹介する、主要組織の担当者とは意見交換の場を定期的に持つなど、コミュニケーションも重視。自分自身についても「知識がないと企画・検討に時間がかかる」といい「忙しいときこそ、情報をインプットする時間を確保することを心がけている」とした。
井上氏はこのほか、災害対応組織の体制や初動対応の仕組み、訓練・マニュアルの現状などを説明。富山に対策本部事務局のバックアップ体制を整備していることや、必要に応じて役職別や訓練別のマニュアルをつくっていること、各組織の担当者と訓練や連絡会を行っていることなどを紹介した。
参加者の声
・ありがとうございました。「効率」の観点、とても参考になりました。
・BCP 組織の効率化に取り組みたいと思っていましたので、大変勉強になりました。ありがとうございます。
・お話が整理されており、とてもわかりやすかった。
・ありがとうございました! 効率化は①準備と用意②真似る、ですね。
・全社的な災害対応の体制構築および密なコミュニケーションが取れていると感じました。勉強になりました。
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
余計な情報をつながない安否確認システム
安否確認システム「オクレンジャー」は2006 年に提供を開始したサービス。災害時の初動に欠かせないアプリとして広く認知され、累計ユーザー数260 万を突破した。開発元のパスカルは地域のSIerとして、防災分野以外でもビジネスの高度化に貢献する。社長の井上隆氏に、創業以来の事業コンセプトと今後の展望を聞いた。
2026/03/11
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/03/10
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/03/05
-
ネット風評被害を叩き企業の信頼を守る
ネット社会の「カイシャの病院」として企業の風評被害を治療・予防するソルナは昨年7月、代表交代をともなう事業承継を行いました。創業者の三澤和則氏が代表取締役を退任し、新たに安宅祐樹氏が就任。これまでのサービス価値をさらに高め、企業の信頼の基盤を保全していく構えです。新社長の安宅氏に事業承継の経緯と今後の展望を聞きました。
2026/03/02
-
-
-
-







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方