2025/07/19
防災・危機管理ニュース
経済同友会は19日、長野県軽井沢町で開いた夏季セミナーで、参院選の争点にもなった外国人政策などを議論し、2日間の日程を終えた。新浪剛史代表幹事は、人口減少を念頭に「介護分野を含め外国人と共生する仕組みづくりなくして私たちの社会は存続し得ない」と訴え、「日本人ファースト」の風潮が広がることを憂慮した。
国立社会保障・人口問題研究所は、日本の人口に占める外国人の比率が2070年に約1割に達すると推計。外国人は経済成長に不可欠な存在との見方が多い一方、参院選では不動産取得の規制強化などが争点に浮上。SNS上では「犯罪や事故の増加をもたらしている」など、真偽不明の投稿も飛び交った。
浜松市長時代に外国人の子どもの「不就学ゼロ」に取り組んだ鈴木康友静岡県知事がゲストとして登壇し「統計上も肌感覚でも外国人の犯罪発生率が日本人より高いことはない」と排外的な見方をけん制。その上で「外国人を(労働力をもたらす)ロボットではなく人間だという視点で捉えることが重要で、その子どもには教育が必要だ」と強調し、国に予算の拡充を求めた。
ロイヤルホールディングスの菊地唯夫会長は外国人の働き手に関し「永住希望者らに企業がもっとキャリアパスを明確にすべきだ」と語った。
〔写真説明〕経済同友会の夏季セミナーで発言する新浪剛史代表幹事=19日午後、長野県軽井沢町
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/12/05
-
競争と協業が同居するサプライチェーンリスクの適切な分配が全体の成長につながる
予期せぬ事態に備えた、サプライチェーン全体のリスクマネジメントが不可欠となっている。深刻な被害を与えるのは、地震や水害のような自然災害に限ったことではない。パンデミックやサイバー攻撃、そして国際政治の緊張もまた、物流の停滞や原材料不足を引き起こし、サプライチェーンに大きく影響する。名古屋市立大学教授の下野由貴氏によれば、協業によるサプライチェーン全体でのリスク分散が、各企業の成長につながるという。サプライチェーンにおけるリスクマネジメントはどうあるべきかを下野氏に聞いた。
2025/12/04
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/12/02
-
-
-
-
-
-
目指すゴールは防災デフォルトの社会
人口減少や少子高齢化で自治体の防災力が減衰、これを補うノウハウや技術に注目が集まっています。が、ソリューションこそ豊富になるも、実装は遅々として進みません。この課題に向き合うべく、NTT 東日本は今年4月、新たに「防災研究所」を設置しました。目指すゴールは防災を標準化した社会です。
2025/11/21
-
サプライチェーン強化による代替戦略への挑戦
包装機材や関連システム機器、プラントなどの製造・販売を手掛けるPACRAFT 株式会社(本社:東京、主要工場:山口県岩国市)は、代替生産などの手法により、災害などの有事の際にも主要事業を継続できる体制を構築している。同社が開発・製造するほとんどの製品はオーダーメイド。同一製品を大量生産する工場とは違い、職人が部品を一から組み立てるという同社事業の特徴を生かし、工場が被災した際には、協力会社に生産を一部移すほか、必要な従業員を代替生産拠点に移して、製造を続けられる体制を構築している。
2025/11/20






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方