埼玉県八潮市の県道交差点で1月、道路が陥没しトラックが転落した事故で、専門家らでつくる原因究明委員会(委員長・藤野陽三城西大学長)は4日、中間報告書を公表した。陥没について「硫化水素によって下水道管が腐食したことに起因する」と結論付けた。年内にも最終報告書を取りまとめる。
 同委員会は、陥没がどのように起きたかについて議論。下水道管の小さな隙間から土砂が流出し、地中に空洞が生じた可能性が高いとした上で、道路が陥没した後に下水道管が崩壊したか、下水道管が崩壊した後に道路が陥没したかなど複数の見方を示した。
 中間報告を受け、大野元裕知事は「事故で浮き彫りになった課題について、引き続き、国に対しても積極的な取り組みを求めるとともに、下水道の管理者として施設の安全確保に努めていく」とのコメントを出した。 
〔写真説明〕県道交差点で道路が陥没した事故現場=2月25日、埼玉県八潮市

(ニュース提供元:時事通信社)