【ミュンヘン時事】ドイツのメルツ首相は9日、欧州での電気自動車(EV)普及に向けた取り組みに関し、「基本的に電動化への移行を堅持しているが、規制にはより柔軟性が必要だ」と述べた。2035年にエンジン車を原則禁止する欧州連合(EU)の合意に疑義を呈した形だ。
 メルツ氏は同日開幕した「ミュンヘン国際自動車ショー」で講演し、「政治が特定の技術に肩入れするのは、経済政策として間違ったやり方だ」とも指摘。環境政策を推し進めたショルツ前政権とは一線を画す姿勢を強調した。連立与党の一角を占める保守政党キリスト教社会同盟(CSU)のゼーダー党首も登壇し、「エンジン車にはまだ未来がある」と訴えた。 
〔写真説明〕ドイツのメルツ首相=9日、ベルリン(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)