8日午後11時15分ごろ、青森県東方沖を震源とする地震があり、青森県八戸市で震度6強の揺れを観測した。気象庁によると、震源の深さは約50キロ、地震の規模(マグニチュード)は7.6と推定される。
 気象庁は北海道太平洋沿岸中部と青森県太平洋沿岸、岩手県に津波警報を出し、同県久慈市で70センチ、北海道浦河町で50センチ、青森県六ケ所村などで40センチの津波が観測された。
 北海道の太平洋沿岸東部と同西部、青森県の日本海沿岸、宮城、福島両県には津波注意報が出された。
 気象庁は9日、さらに大地震が続く可能性があることを呼び掛ける「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を初めて発表した。同庁と内閣府は北海道から千葉県にかけての太平洋側では1週間程度、大きな揺れや津波に備えるよう促す。
 青森県災害対策本部によると、同県東北町の青い森鉄道乙供駅近くで国道が陥没し、1人がけがをした。東北電力ネットワークによると、青森、岩手両県で一時約4200軒が停電した。
 原子力規制庁によると、東北電力東通原発(青森県東通村)、女川原発(宮城県石巻市、女川町)、北海道電力泊原発(北海道泊村)は地震による異常はない。青森県六ケ所村によると、同村にある日本原燃の使用済み核燃料再処理工場に異常はないという。
 JR東日本によると、東北新幹線は下りの福島―新青森間で運転を見合わせ、3本が停車した。
 主な各地の震度は次の通り。
 震度6強=青森県八戸市
 震度6弱=青森県おいらせ町、階上町
 震度5強=青森県野辺地町、七戸町、東北町、五戸町、南部町、むつ市、東通村、北海道函館市、岩手県軽米町、一戸町
 震度5弱=青森県三沢市、六ケ所村、五所川原市、つがる市、北海道千歳市、苫小牧市、盛岡市、岩手県二戸市、八幡平市、滝沢市、久慈市、宮城県登米市。 

(ニュース提供元:時事通信社)