【ソウル時事】韓国でオンライン行政サービスの機能停止が続いている。政府の電算システム拠点で26日に発生した火災が原因。行政システム647件が停止を余儀なくされたが、復旧したのは29日時点で一部にとどまっており、混乱が長期化している。
 火災は中部・大田の国家情報資源管理院で起きた。韓国メディアによると、サーバーが置かれている電算室からリチウムイオンバッテリーを別の部屋に移す作業をしていたところ、出火した。
 この影響で、スマートフォンに入れて利用できる身分証明書をはじめ、郵便局のインターネットサービス、火葬のオンライン予約など、多岐にわたる市民向けシステムがまひ状態に陥った。
 行政安全省は、国民の安全や経済活動に関わるサービスの復旧に優先的に取り組むと説明しているが、なお時間を要する見通しだ。システムのバックアップ体制が事実上機能していなかったことを問題視する見方も出ている。 
〔写真説明〕29日、火災の影響で機能停止したソウルの政府庁舎の端末(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)