【ソウル時事】韓国の安圭伯国防相は、北朝鮮が開発中の新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星20」について、年内に試験発射する可能性があると明らかにした。発射台周辺の整備などの準備状況が確認されているという。聯合ニュースが17日、インタビューを報じた。

 北朝鮮は10日、朝鮮労働党創建80年を記念する軍事パレードで火星20を初公開。安氏は「(従来のICBM)火星19とは異なり、炭素繊維複合素材を使用して機体を軽くし、推進力を増大させた」と分析。弾頭の重量増加が可能になることで、「(複数の弾頭を搭載する)多弾頭化する意図がある」と指摘した。

 北朝鮮が現在保有するICBMについて、安氏は「射程の面では米本土に到達可能な飛行能力をある程度確保しているとみられる」と説明。ただ、「北朝鮮はまだ通常の角度で試験発射を行っておらず、弾頭の大気圏再突入技術は獲得していない」との見方を示した。

 北朝鮮の核能力については「年間で核弾頭を10~20個程度量産しているとみられ、技術力の向上も見られる」と懸念した。米国の要請も踏まえつつ、自主的に韓国の国防費を国内総生産(GDP)比3.5%へ早期に引き上げる方針を表明した。 (了)

(ニュース提供:時事通信 2025/10/17-19:42)

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