2025/10/27
防災・危機管理ニュース
今回打ち上げられた新型宇宙ステーション補給機(HTV―X)は、2020年まで国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送を担った「こうのとり」の後継機だ。搭載できる貨物量を約1.5倍に増やしたほか「使い勝手」も向上。米国が主導する国際月探査「アルテミス計画」で予定されている月周回ゲートウエーへの補給任務での貢献も視野に、さまざまな改良が施された。
外見上の大きな違いは太陽電池パネル。こうのとりは円筒状の機体側面を覆っていたが、HTV―Xでは打ち上げ後に2枚のパネルを展開。供給電力量も1.5倍に増え、積み荷の実験サンプルを冷やす冷凍庫などを飛行中も使えるようになった。
機体構成も最適化、軽量化された。こうのとりでは制御用の電子機器などと、エンジンなどのモジュールが分かれていたが、HTV―Xでは飛行に必要な機器類を集約。バッテリーなどのISS船外で使う貨物類は、HTV―Xの上に載せてロケット内に収容する形にしたため、より大型の貨物も運べるようになった。
従来は打ち上げ80時間前までにすべての貨物を搭載し終えなければならなかったが、これを24時間前までに短縮。生鮮食料品や直前まで特殊な環境での保管が必要な実験試料なども搭載しやすくなり、使い勝手が向上した。
こうのとりはISSから離脱後、数日で大気圏に再突入していたが、HTV―Xは最長1年半まで延長。地球周回軌道を飛行しながらさまざまな実験を行えるようにした。
JAXAの若月孝夫ファンクションマネジャーは、「こうのとりで確立した物資補給技術を、日本の基幹技術として維持するのが大事。国際パートナーからも期待されており、確実に(実績を)積み上げていきたい」と期待を示した。
〔写真説明〕国際宇宙ステーション(ISS)に接近する新型宇宙ステーション補給機(HTV―X)の想像図(JAXA提供)
〔写真説明〕こうのとり5号機で国際宇宙ステーション(ISS)に運ばれた新鮮な果物を手にする油井亀美也さん=2015年8月(JAXA提供)
(ニュース提供元:時事通信社)


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