2025/10/27
防災・危機管理ニュース
トランプ米大統領の来日に合わせ、警視庁は最大約1万8000人の警察官を動員し、滞在先や米大使館(東京都港区)を含め、都内の重要施設周辺などの警戒を強化している。国内外で要人を狙った襲撃事件が相次ぐ中、同庁が特に力を入れるのは、単独でテロ行為を実行する「ローンオフェンダー(LO)」対策で、副総監をトップとする特別警備本部を設置し、未然防止に全力を挙げている。
国内では近年、安倍晋三元首相銃撃や岸田文雄首相(当時)襲撃のほか、自民党本部前で火炎瓶が投げ付けられるなど、単独テロ事件が相次ぎ発生している。
同庁は、積極的な車両検問や職務質問を通じ要人への物理的な接近を防ぐほか、SNSなどのインターネットパトロールを通じ、テロの前兆をうかがわせるような不審な書き込みがないか情報収集に努める。
トランプ氏の訪問先や滞在先周辺で警備犬による爆発物の探索をしているほか、昨年7月に同氏が狙撃された事件も踏まえ、周囲のビル屋上への要員配置や外階段の閉鎖などの「高所対策」も強化。爆発物処理・化学防護部隊やドローン対策部隊も周辺に配置し、突発事案に迅速に対応する。
来日中の27~29日は都心部の首都高や一般道路で交通規制も行う予定。
迫田裕治警視総監は、24日に警視庁本部で開かれた警備会議で、「突発事案が発生した際に的確に第一歩を踏み出せるか否かは事前の備えにかかっている」と訓示し、万全の態勢で警備に当たるよう指示した。
〔写真説明〕トランプ米大統領の来日を控え、警備する警視庁の警察官ら=27日午後、東京都千代田区
〔写真説明〕東京都内の主要駅の一つJR品川駅周辺で爆発物がないか探す警視庁の警備犬=27日午前、東京都港区
〔写真説明〕爆発物を探す警備犬=26日午前、東京都港区
(ニュース提供元:時事通信社)



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