2026/01/14
防災・危機管理ニュース
深刻な特殊詐欺被害を受け、警察庁は国際電話の着信ブロックや手口への注意喚起などの機能があるスマートフォン用アプリを「警察庁推奨」と認定する取り組みを始めた。「お墨付き」でアプリの信頼性を高め、普及を後押しする狙い。昨年12月に募集を開始し、今年3月にも推奨アプリを選定する方針だ。
特殊詐欺の被害額は昨年11月末時点で約1213億円と、過去最悪だった前年を既に大幅に上回っている。被害の8割は電話による接触から始まっており、うちスマホや携帯電話に着信があった割合は41%と、2024年の25%から増加した。
急増する警察官を装う詐欺などは、海外拠点から国際電話で行われることが多い。昨年1~11月に特殊詐欺で悪用された電話のうち76%は「+1」などの国番号から始まる国際電話だった。
推奨アプリは、国際電話や国内で過去に詐欺に使われた電話番号からの発着信を遮断できることや、警察庁がまとめた最新の手口などの防犯情報を通知できる機能を備えることが条件。人工知能(AI)による詐欺検知など、民間技術による機能向上にも期待を寄せる。
防犯アプリの多くは現在有料だが、推奨アプリは無償で提供し、課金もないことを原則とする。審査を通過したアプリには「警察庁推奨」の表記や同庁のロゴ、エンブレムなどの使用を認める。開発費の支援はないものの、企業側にはイメージや信頼度の向上などのメリットがあるとみられ、利用数や詐欺を防いだ実績なども同庁ホームページで紹介する。
特殊詐欺には、警視庁が開発した防犯アプリ「デジポリス」を装った偽アプリをダウンロードさせる新たな手口も登場。警察庁は推奨アプリの悪用対策も検討する。
警察庁の担当者は「犯人の電話を受けないことが対策として有効だ。アプリを普及させ、被害に歯止めをかけたい」と話している。
〔写真説明〕警察庁=東京都千代田区
(ニュース提供元:時事通信社)

- keyword
- 特殊詐欺
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
失われた危機意識を取り戻す災害図上訓練で自分ごと化 ミツバ
どのメーカー系列にも属さず、複数の自動車メーカーや1次サプライヤーに四輪と二輪用の電装部品を供給する独立系のサプライヤーであるミツバ(群馬県桐生市、日野貞実代表取締役社長)。近年、過去に考えられた災害対策が、途絶えつつあった。同社では“自分ごと化”で従業員の危機意識を高めるため、災害図上訓練を実施。参加者の意欲が高まり、対策用の新たな要望が集まるなど、確実な手応えを感じている。
2026/05/26
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/05/26
-
-
-
-
-
顧客の安全と安心をAIと人のアシスタンスサービスで追求
JTBグローバルアシスタンス(東京都千代田区)は、渡航先でのけがや荷物の紛失、言語の壁など、海外旅行に関わるトラブルを包括的にサポートしてきた。昨今では地政学リスクの高まりに応じ、自社の危機管理ソリューションを生かした出張者や駐在員の安全確保にも注力している。創業35年を機に、AIと人間、それぞれの長所を組み合わせたハイブリッド型サービスの展開を目指す。混沌(こんとん)とした時代の中、海外旅行に伴うリスクを低下させ、旅行者の安全をどのように確保するのか。鈴木章敬代表取締役社長に話を聞いた。
2026/05/19
-






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方