2026/02/01
防災・危機管理ニュース
国連女性機関(UNウィメン)のバフース事務局長は1月31日までに時事通信の書面インタビューに応じ、男女間のジェンダー格差について、世界的に格差解消のペースが「停滞気味で、おぼつかない」と評した。教育分野などで進展が見られる一方、女性に対する暴力のまん延など懸念すべき傾向が見られると指摘。政府や企業がより積極的な役割を果たす必要があると訴えた。
2011年に設立されたUNウィメンは、30年までにあらゆる分野での男女格差解消を目指している。国連によると、過去約20年で識字率や初等教育修了率の差は大幅に縮小された。ただ、就労機会や家事負担の格差是正は思うように進まず、児童婚など差別的な風習も根強く残る。
バフース氏は、政変や紛争、気候変動などにより、格差が再び拡大している国があると説明。生成AI(人工知能)を使った性的偽画像(ディープフェイク)の作成や拡散など新しい形の暴力も広がっていると危機感を示し、「政府による規制や企業側の安全対策が欠かせない」と語った。
日本は各国の男女平等度を示す世界経済フォーラムの「ジェンダーギャップ指数」で148カ国中118位。バフース氏は「健康や教育分野では世界上位に入っており、男女平等を実現する上で必要な基盤はある」と分析した。女性がさらに政治や経済に参画するには「持続的な官民の取り組みが必要」とし、政治主導で関連政策を進めるほか、より柔軟な就労環境をつくることがカギになると呼び掛けた。
また、「女性・男性はこうあるべきだ」といった性別規範を解体するには、年齢や性別を問わず社会全体を巻き込んだ議論が重要だと主張。格差解消は社会全体に利益をもたらすと強調した。
バフース氏は日本政府の招待で昨年12月に来日した。茂木敏充外相と会談したほか、国会議員や企業幹部らと意見交換した。
〔写真説明〕バフース氏 国連女性機関(UNウィメン)事務局長(UNウィメン提供)
(ニュース提供元:時事通信社)

- keyword
- ジェンダーギャップ
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/02/05
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/02/03
-
-
-
発災後をリアルに想定した大規模訓練に学ぶ
2026年1月14日、横浜市庁舎10階の災害対策本部運営室で、九都県市合同による大規模な図上訓練が行われた。市職員に加え、警察、自衛隊、海上保安庁、医療従事者、ライフライン事業者などが一堂に会し、市災害対策本部運営をシミュレーションした。
2026/01/26
-
-
-
報告すべきか迷う情報 × 最初の一言 × 隠蔽と正直の分岐点
ここ数年、データ改ざんによる不正が突然発覚するケースが増えています。製品仕様に適合していないにもかかわらず、データの書き換えが行われていたり、燃費データや排ガス成分濃度が改ざんされているなど、さまざまな分野でこうした事件は後を絶ちません。今年も、中部電力・浜岡原子力発電所において、安全データの改ざん疑いが発覚しました。 こうした改ざんを未然に防ぐことは、リスクマネジメントの最重要テーマですが、一方で、既に起きてしまっていることを前提として、いかに早く発見し、対処するかを考えておくことも危機管理においては重要になります。
2026/01/26








※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方