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百五銀行は、1878年に創立し、2018年には136カ所の店舗において、地域の企業の継続的な環境配慮型経営を金融面から支援することを目指し、百五環境格付融資「エコ・フロンティア」の取り扱いを2010年3月より開始しています。このエコ・フロンティアとは、地球温暖化対策のためのCO2排出量削減の企業活動を評価し、格付を実施したうえで、格付に応じた金利優遇を実施する融資制度です。この制度の最大の目的は、地元事業者の環境保全に対する取り組みを促進し、地球温暖化防止に貢献することです。第27回に引き続き、百五銀行によるエコ・フロンティアの方法と動向を紹介いたします。

(1) 百五銀行によるエコ・フロンティアの方法と特徴

百五銀行(本店三重県津市)によるエコ・フロンティアの種類には、①環境省の利子補給型制度「環境配慮型投資緊急支援利子補給金交付事業」の格付融資と、②百五銀行独自の格付融資があります。

まず、①環境省の利子補給型制度「環境配慮型投資緊急支援利子補給金交付事業」の格付融資は、政府の2012年経済危機対応・地域活性化予備費(第二弾)において、地球温暖化対策などの環境対策に積極的に取り組む企業を支援するために、環境省に予算措置された事業です。

これにより企業は、日本環境協会より取扱機関と選定された金融機関から、環境格付融資の格付を受けたうえで「3年以内にCO2 排出原単位6%改善またはCO2排出量6%削減」を誓約しますが、誓約が達成できない場合は、受領した利子補給金を借主が返還する義務があります。地球温暖化対策に資する設備投資を対象とした借入金について「借入金利×3分の2(1%上限)」の利子補給を3年間受けることができます。

なお、本制度の申し込みに際しては、百五銀行所定の審査があり、また、設備投資計画に対する日本環境協会の認可を受けています。利子補給制度を利用できるのは、当該銀行営業エリア内の一般法人・個人事業主で、かつ当該銀行の環境格付を取得した企業です。

次に、②百五銀行独自の格付融資は、日本政策投資銀行よりノウハウの提供を受け、また実際のアドバイスは、同行関連の日本経済研究所より得て、独自に環境格付を構築し、環境格付ランクに応じて最大年0.2%の金利で優遇するものです。

この環境格付のねらいは、中小企業の環境対応に関する事態把握を通じた「気づき」の提供と与信先の環境対応度合いに応じた経営リスクの把握の2点です。また、大企業から中小零細企業まで幅広い融資先を対象として、環境経営度評価を実施して、地域版の環境格付を推進している点が特徴です。