2026/05/12
防災・危機管理ニュース
大型連休が終わり仕事が本格化する中、「五月病」を訴える社会人は後を絶たない。頭痛や倦怠(けんたい)感など心身の不調が表れ、適応障害になる恐れもあるとされる。環境の変化が大きい若年層に多く、退職代行サービスの利用を考える人がいる一方、対策を講じる企業もある。専門家は「一定の生活リズムを意識して」と訴える。
就職情報会社マイナビ(東京)が正社員約2万人に行った3月の調査では、約5人に1人が五月病を経験したとの結果が出た。20代から30代で経験する傾向が強いことが分かったという。
調査を担当したマイナビキャリアリサーチLab研究員の朝比奈あかりさん(35)は「若い世代は就労や異動など環境の変化が大きい時期で、年々業務量や責任も増える。連休明けに疲れが出やすい」と指摘。生活リズムが乱れ、仕事が憂鬱(ゆううつ)になったという声も多かった。
こうした中、退職代行サービスの需要が増えている。労働問題に詳しい島田さくら弁護士(40)は「連休中に家族や友人との会話が増え、自身の労働環境を客観視して退職代行への相談に至るのでは」と分析。サービスへの相談は連休後に増加傾向にあり、新入社員も含まれるという。
島田弁護士は「追い詰められると『働くか死ぬか』という極端な思考に陥りやすい。状況に合わせ、退職という選択肢の早めの確保が重要ではないか」と指摘している。
対策を取る企業もある。食品メーカーのニチレイ(東京)は、新入社員向けの保健師面談を大型連休前から実施している。同社ウェルビーイング経営推進室の酒井麻路室長(57)は「身近な相談相手として定着しつつある。若者らの悩み解消にもつながっているのでは」と手応えを感じる。
予防には何が効果的なのか。健康科学アドバイザーの福田千晶さん(64)は「5月は連休の長さに加え、日照時間の伸長や激しい寒暖差の影響で生活リズムが乱れやすい。最適な食事・睡眠時間を把握し、習慣付けることが第一歩だ」と話す。心の不調に陥る恐れもあるとし、「SNSから距離を置き、他人の生活の充実にとらわれないようにすることも必要。自分に合った方法でリフレッシュを」と呼び掛けている。
〔写真説明〕職場で悩む会社員(写真はイメージ)
(ニュース提供元:時事通信社)

- keyword
- 五月病
防災・危機管理ニュースの他の記事
- パキスタンがイラン軍機保護か=米報道、当局は否定
- AI導入支援で新会社=アンソロピック対抗か―米オープンAI
- 社会人「五月病」、注意点は=目立つ若年層、適応障害も―専門家「生活リズム一定に」
- 3月消費支出、2.9%減=節約志向で外食マイナス―総務省
- 「ミュトス」作業部会、14日に設置=AI脅威に対応―片山金融相
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/05/12
-
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/05/05
-
-
-
-
サプライチェーン対策「行っていない」が49.7%~BCP策定状況は頭打ち、実効性に課題~
内閣府は、令和7年度における「企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」についての結果を発表した。2007年度から隔年で実施しているもので前回の令和5年度時点での調査以来となる。それによると、近年災害時などで課題になっているサプライチェーンの対策について、「サプライチェーン強靭化への取組を行っているか」との設問に対し、「行っていない」が49.7%と最も高く、次いで「行っている」が25.9%、「現在検討中」が20.7%となった。
2026/04/26








※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方