2026/06/03
防災・危機管理ニュース
国家サイバー統括室(NCO)トップの飯田陽一・内閣サイバー官は時事通信のインタビューに応じた。米国の新興企業アンソロピックが開発した「クロード・ミュトス」など高性能の人工知能(AI)モデルの登場によって、サイバー攻撃が加速し規模が拡大すると説明。新たな危機に対し、政府や民間企業が協力して「日本全体で対応する必要がある」と述べた。
―ミュトス登場の受け止めは。
攻撃に利用できる脆弱(ぜいじゃく)性をより多く見つけられるということは、サイバー攻撃のスピードとスケールが格段に上がる。ただ、今も既存AIを使って防御側と攻撃側が競争をしている状態だ。
―先月、政府が対策パッケージを発表した。
単なる紙の注意喚起ではなく(重要インフラを所管する)金融庁、経済産業省などが事業者らと意見交換を行った。各大臣が直接対話したのは、経営陣として(防御の優先順位やリスク評価などを)判断してほしいという政府からの強いメッセージとなった。
―NCOの考えは。
(サイバーセキュリティー対策は)国民の生活を支えるインフラ事業者が最優先だが、それ以外の多くの企業も(攻撃によって事業が)停止すれば(重要インフラに)ダメージが出てくるかもしれない。そういう意味で日本全体で対応しないといけない。
司令塔のNCOとしては、外国政府やビッグテック(巨大IT企業)とも連携して日本の取り組みをレベルアップしていく。
―今後の取り組みは。
日本の企業、政府が可能な限り最先端のモデルにアクセスできる環境整備も重要だ。(重要インフラ企業のサイバー攻撃対策強化に向けた)統一基準を策定中で、パブリックコメントが終わった。もともと、AIも入れていたが、もっと強い表現で盛り込むことを速やかに進めたい。
―国家安全保障戦略など関連3文書の改定については。
サイバーは安全保障の観点から3文書の中の極めて重要な柱の一つだ。国家安全保障局(NSS)を中心に検討が進むが、サイバーセキュリティーの確保は日本国にとって最優先の課題だ。
〔写真説明〕インタビューに答える飯田陽一・内閣サイバー官=1日、東京都港区
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/09/01
-
-
暗黙知を形式知へ、10年の徹底改善が生きた
熊本市の工務店・新産住拓株式会社(小山英文社長)は、2016年の熊本地震や近年相次ぐ豪雨災害を通じて災害対応を磨き上げてきた。発生当日は、約3割の社員が定休日で社長も不在という条件下にもかかわらず、地震発生から50分で社員の安否確認をおおむね完了し、2時間後にはホームページや顧客専用サイトで被害受付を開始した。
2026/08/24
-
-
-
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/08/05







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方