【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は17日、連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策を協議し、政策金利を4会合連続で3.50~3.75%に据え置くことを決めた。年内の利上げ想定を新たに示し、金融緩和に慎重な「タカ派」色を強めた。米イランによる戦闘終結に向けた合意で足元の原油相場は下落したが、エネルギーの供給混乱に伴う物価高への懸念がくすぶっているため、慎重な政策運営を貫く。決定は全会一致。
 今回のFOMCは5月に就任したウォーシュFRB議長体制で初となった。ウォーシュ氏はFOMC後の記者会見で、インフレ率がFRBが目指す2%を5年以上上回っていると警戒感を表明。「物価安定を実現する」と強調し、当面はインフレ退治に注力する考えを示唆した。
 FRBは足元の原油高を受け、金融緩和を示唆する「追加的な調整」という文言を声明から削除。利上げの可能性もにらみ、金融政策を中立的なスタンスに変更した。
 同時に公表した政策金利見通しの中央値では、年内1回の利上げを想定。前回3月は0.25%幅で1回の利下げだったが、今回は高官9人が利上げを予想した。2027年は利下げに転じるとの見通しを示した。ただ、ウォーシュ氏は見通しを提示しなかった。
 一方、ウォーシュ氏はFRBの保有資産や、インフレ指標などの見直しに向けた協議体の設置を発表した。過去には、FRBが米国債購入を通じた資産規模の拡大を抑制すれば、インフレ圧力が和らぎ利下げが可能になるとの持論を展開。FRBが重視するインフレ指標よりも低めに出る傾向のあるデータ採用をもくろんでいるとの見方もあり、中長期的に利下げの環境を整えたいとの思惑がにじむ。 

(ニュース提供元:時事通信社)