2026/08/04
防災・危機管理ニュース
熊本県で最大震度7の地震が発生してから1週間。稼働停止を余儀なくされたソニーグループや半導体受託生産世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の同県内の半導体工場が順次再開した。三菱電機などを含め、今月中に被災前の生産体制に復旧する見通し。10年前の地震に比べて被害が限定的だったことに加え、復旧までの経験が役立った。
画像センサーを製造するソニーの熊本テクノロジーセンター(菊陽町)は操業を段階的に再開している。10年前は復旧に3カ月半かかったが、今回は1カ月以内の見通し。現場の状況確認をルール化したことや地震を想定して訓練を重ねたことが奏功した。TSMCは3日、熊本工場(同)が復旧したと明らかにした。
三菱電機は、電力を制御するパワー半導体を製造する2工場で段階的に操業を拡大している。前回の地震で建物の一部が損傷した合志市の工場はその後、耐震装置を増強。昨年新設した菊池市の工場は免震構造を採用した。
ルネサスエレクトロニクスは、錦工場(錦町)を地震の翌日に再開した。川尻工場(熊本市)は4日に再稼働し、3週間程度で地震発生前の生産水準に戻す予定。柴田英利社長は「在庫も確保しており、業績への影響は軽微だ」と話した。
早大大学院の長内厚教授は「前回地震の経験が復旧までの時間短縮につながった」と指摘。一方、インフラや物流網の被害が大きく、「労働者でもある市民の生活に影響が出ている。政府や県が主導して早期の正常化を目指さなければならない」と訴えた。
〔写真説明〕ソニーグループの熊本テクノロジーセンター(中央右)と台湾積体電路製造(TSMC)熊本工場(同左)など=7月29日、熊本県菊陽町(時事通信チャーター機より)
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
- ホンダ、2工場の停止期間延長=19日まで、日産は6日再開―熊本震度7
- 半導体、月内復旧へ=TSMCやソニー、経験生かす―熊本地震1週間
- 熊本県、熱中症搬送者309人=被災者に注意呼び掛け―総務省消防庁
- 熊本地震、稼働再開急ぐ=部品供給停滞で影響不透明―トヨタ
- 日奈久断層帯の地震、依然活発=台風13号の影響も注意―気象庁
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/08/04
-
-
-
令和8年熊本地震 猛暑の被災地で熱中症を避ける
最大震度7を記録した令和8年熊本地震。熊本県内では400超の避難所が開設され、約9千人が避難している(29日時点)。真夏の避難生活は、熱中症の危険性を確実に高める。しかもこれからは、猛暑・酷暑下での復旧活動が本格化し、多くの人々が被災地で活動する。現地で熱中症をどう防いだらいいか。熱中症と災害医療に詳しい、さいたま赤十字病院高度救命救急センターの席 望医師に対策を聞いた。
2026/07/30
-
令和8年熊本地震 広がるデマ、どう見分ける?SNSとの向き合い方
28日に発生した最大震度7を記録した熊本地震では、早くも豪華寝台列車「ななつ星」が脱線したなどのデマ情報が広く拡散された。災害のたびに、広くSNSで拡散される情報にどう向き合えばいいか。デジタル空間の情報分析を専門とする Japan Nexus Intelligence の竜口七彩氏に聞いた。
2026/07/29
-
-
事例研究で有事に備え、組織の体質改善で形骸化を防ぐ
組織レジリエンスの強化やサイバーセキュリティーの向上、サプライチェーンの強靭化など、危機管理やリスク管理担当者が関与する領域は年々拡大している。変化する社会状況にあわせ、担当者はどのように学び、備え、対応することが求められるのか。森総合研究所代表の森健さんは、自治体と企業で危機管理担当者としての経験を積み、現在はコンサルタントとして、企業や団体の危機管理の支援を手がけている。自身の経験を踏まえ、危機管理の担当者にどうアドバイスしているのか、話を聞いた。
2026/07/27
-
-
-






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方