2026/08/14
防災・危機管理ニュース
【ワシントン、北京時事】米中ハイテク争いの主戦場に「空の戦略技術」が浮上した。トランプ米政権は13日、軍事転用可能な大型・高性能ドローンの輸入に100%の追加関税を課すと発表。世界市場の約7割を握る中国勢を念頭に、経済安全保障上の脅威と位置付けた。中国も先週、ドローンの対米輸出管理を強化したばかり。9月の米中首脳会談を前に、規制の応酬が先鋭化している。
「現代戦の中核技術」―。米ホワイトハウスは13日、ドローンが軍事作戦に不可欠だと強調した。人工知能(AI)や半導体、通信、ロボット技術を結集した軍民両用の戦略物資だからだ。量産型兵器として戦況も左右し得るだけに、民生市場を独占する世界最大手、中国DJIへの依存に強い危機感を抱く。
ドローン重視は世界の潮流だ。2022年に始まったロシアのウクライナ侵攻では、安価な機体と部品を大量供給する有事対応能力の重要性が鮮明になった。米国や日本、欧州連合(EU)は今、国産ドローンの開発にしのぎを削っている。
いち早く中国勢の切り崩しを図ったのが米国。第1次トランプ政権下で米陸軍がDJI製品の使用を停止。同社を政府調達から排除し、輸出管理も強めた。昨年末には米連邦通信委員会(FCC)が中国製新型機の輸入を事実上禁止した。
ドローンを巡る対立は新たな段階に入った。米国の標的はDJIだけでなく中国製全体へ拡大。抗議中心だった中国も、輸出管理を交渉カードに持ち出した。米中首脳は5月の会談で「建設的な戦略的安定関係」を確認したが、早くも空文化し、制裁と報復に歯止めがかかっていない。
〔写真説明〕中国のドローンショーで展示されたDJIの製品=5月21日、広東省深セン(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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