2018/11/29
防災・危機管理ニュース
東京都は29日、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けたテロ対策実地訓練を調布市の味の素スタジアム(大会期間中の名称は東京スタジアム)で実施した。大会組織委員会や警視庁、東京消防庁、調布市のほか国からは内閣官房の関係者も訪れ、総勢約500人が参加した。3月に都が定めた大会期間中の対処要領に基づき関係機関が一堂に会し実地訓練を行うのは初の試みで、爆発物処理や負傷者救助などを実施した。
訓練ではスタジアム北側の広場の、観客が待機列を作っているそばのテントで爆発があったと想定。近くの警察官のほか、救護所としての機能も有する特殊救急車も含めた東京消防庁の部隊が駆けつけ、トリアージや搬送を実施。無傷と判断された観客は南側の別の広場に移動させた。
会場近くの防犯カメラから被疑者を特定し、スタジアムのメインゲート前でその2人組を警視庁機動隊銃器対策部隊と警察犬で制圧。被疑者がさらに爆発物らしきかばんを持っていたことから、警視庁の爆発物処理班がロボットで慎重に広い場所に運んだ後、約30kgの防護服を着た警察官がマジックハンドで爆発物処理筒にかばんを入れ、訓練は終了した。
都では(1)治安対策(2)サイバーセキュリティ(3)災害対策(4)感染症対策ーの4つの視点からの大会期間中の対処要領を3月にまとめた。この対処要領に従い図上訓練をほかの機関とも行ってきたが、大会の関係機関が一堂に会した実地訓練は今回が初めてだという。
同スタジアムでは五輪のサッカー、近代五種、7人制ラグビーが開催されるほか、2019年ラグビーワールドカップの会場にもなっている。訓練後の講評で都の猪熊純子副知事は「今回の訓練の成果を対処要領のブラッシュアップに役立てたい。また、今回の訓練のほかにラグビーワールドカップでの知見を五輪につなげたい」と述べた。都などでは来年度以降も同様の実地訓練を他会場でも実施していく方針としている。
■関連記事「東京都、五輪へ安全対策司令塔設置へ」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/5234
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
余計な情報をつながない安否確認システム
安否確認システム「オクレンジャー」は2006 年に提供を開始したサービス。災害時の初動に欠かせないアプリとして広く認知され、累計ユーザー数260 万を突破した。開発元のパスカルは地域のSIerとして、防災分野以外でもビジネスの高度化に貢献する。社長の井上隆氏に、創業以来の事業コンセプトと今後の展望を聞いた。
2026/03/11
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/03/10
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/03/05
-
ネット風評被害を叩き企業の信頼を守る
ネット社会の「カイシャの病院」として企業の風評被害を治療・予防するソルナは昨年7月、代表交代をともなう事業承継を行いました。創業者の三澤和則氏が代表取締役を退任し、新たに安宅祐樹氏が就任。これまでのサービス価値をさらに高め、企業の信頼の基盤を保全していく構えです。新社長の安宅氏に事業承継の経緯と今後の展望を聞きました。
2026/03/02
-
-
-
-







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方