2019/02/15
防災・危機管理ニュース
東京都は14日、「東京2020大会に向けた安全・安心シンポジウム」を渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センター小ホールで開催。小池百合子知事のほか東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会チーフ・セキュリティ・オフィサーの米村敏朗氏、公益財団法人市民防災研究所理事・特別研究員の池上三喜子氏、公益財団法人公共政策調査会研究センター長の板橋功氏、元女子バレーボール日本代表の大林素子氏が登壇。大会に向けた防災や治安対策などについて話し合われた。
小池知事は冒頭、五輪に向け「安全・安心は極めて重要。今に実現するかを考えている」とし、(1)治安対策(2)サイバーセキュリティ(3)災害対策(4)感染症対策-の4つの視点からの大会期間中の対処要領を都がまとめていることなどを説明した。
パネルディスカッションでは板橋氏がコーディネーターを務めた。警備について、内閣危機管理監や警視総監を歴任し、組織委ではセキュリティの最高責任者である米村氏は、今度の五輪では会場を集めたオリンピックパークが設定されていないことから、「テーマパークのように一定のエリアに入る前にチェックをすることができず、会場ごとにセキュリティを設定しないといけない」と難しさを指摘した。そのうえで「セコムやALSOKなど民間警備会社がJVを組むのは日本の警備にとってレガシーになる」と指摘。関係者の入場の顔認証システムなど最新技術も導入する方針も示した。さらに「不測の事態があった時、ふだんやっていないことはできない」として今年は様々な訓練を行うことも説明した。
池上氏は、「災害が一番怖い」と警戒。地震など災害を経験していない外国人が多数来ることから、ピクトグラム(絵文字)を用いたわかりやすい避難経路掲示や、訓練の重要性を指摘した。また「AEDの使い方やマッサージといった、応急処置を都民は知っておくべきだ」とも述べた。
小池知事は「昨年はまさに災いがまとめてやってきた」と災害が多発した2018年を振り返ったうえで、暑さも含めた災害対策の重要性を説明。遮熱塗装などのほか、外国人への情報伝達として、メガホン型翻訳機や多言語対応したスマートフォン向け「東京都防災アプリ」を紹介。米村氏も「組織委でも多言語対応アプリを作る」と明らかにした。
小池知事はさらに、「都民ができる安全・安心の取り組みは」との参加者の質問に対し、「自分が主役だと自覚を持ち、自分を守るものを持ち歩いてほしい」と携帯バッテリーなど災害時役立つ備えを呼びかけた。そして「1964年の東京五輪は東海道新幹線や首都高速道路などハードが主なレガシーだった。2020年大会のレガシーは安全だったと言われるようにしたい」と述べた。
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
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