2014/09/20
C+Bousai vol1
大槌町のなかでも被害が特に大きかった安渡地区では、地区住民1943人の1割を超える218名が犠牲になった。住民の津波に対する意識は高かったが、どこまで津波が到達するのか十分な検討がされていなかった。同じ海岸沿いでも津波の高さや威力は地形によって大きく異なる。それぞれの避難場所や避難方法を地域防災計画の中で細かく指定することには限界がある。そこで安渡地区では、学識者らの指導のもと、2013年4月に地区防災計画を策定した。今年の3月に発表された大槌町地域防災計画には、安渡地区津波防災計画が地区防災計画として位置づけ、組み込まれている。
安渡地区は、大槌川を挟んで市街地と隣接する沿岸部に位置し、もともと水産業が盛んな地域だったという。1933年に起こった三陸沖地震など、過去に津波被害経験している大槌町のなかで、安渡地区は2005年には安渡2丁目町内会が自主防災事業部を組織し、年に数回の防災訓練を行うなど、町内でも特に防災の意識が高い地域といわれてきたという。2010年に発生したチリ津波地震では県内随一の避難率で、その後も避難行動と避難所の運営を独自に検証し、明らかになった課題を訓練に生かす取り組みも行っていた。しかし、その安渡地区でさえ、東日本大震災によって住民の1割の命が失われた。犠牲者のなかには地域防災の担い手である消防団員も含まれていたという。
C+Bousai vol1の他の記事
おすすめ記事
-
-
-
火事・水害の被災設備に復旧という選択肢
災害復旧専門サービスのベルフォアジャパンは昨年、独自営業による顧客開拓に乗り出しました。これまでは共同出資者の東京海上日動火災保険を窓口としてきましたが、体制変更を機に直接の市場アプローチを開始。BCPの実効性を確保する手段として自社のサービスを訴求する考えです。代表取締役社長の加藤道久氏に今後の市場戦略を聞きました。
2026/03/18
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/03/17
-
-
余計な情報をつながない安否確認システム
安否確認システム「オクレンジャー」は2006 年に提供を開始したサービス。災害時の初動に欠かせないアプリとして広く認知され、累計ユーザー数260 万を突破した。開発元のパスカルは地域のSIerとして、防災分野以外でもビジネスの高度化に貢献する。社長の井上隆氏に、創業以来の事業コンセプトと今後の展望を聞いた。
2026/03/11
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/03/05






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方