2016/07/14
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
アウトドア必携の水に入るときのヘルメットとは?
アウトドア関係者なら、水に入る時、頭巾も普通のヘルメットも絶対かぶりません。
カヌーの人も水難救助隊もヘルメットをしているけど?って、思われた方、よく観察されてますね!そうなんです。かぶってます。でも、違いがあります!どこが違うかご存知ですか?
答えは、穴!
穴があいていないと、水が抜けないので、動水圧がある場所では、首が絞まってしまうのです!!だから水抜き穴のあるヘルメットをかぶっているのです♪
津波に絶対のまれることはない、洪水でもほとんど静水である、とにかく落下物が心配というのであれば、普通のヘルメットでいいのですが、各地の避難訓練を見ているとそうでもないと感じています。
地震といえば、「ヘルメット!」「頭巾(ずきん)!」と漫然と着用していたりはしないのでしょうか?
先日、保護者から、津波が心配される海の横の学校での避難訓練の話をお聞きしました。そこでは、頭巾をかぶって階段をあがります。その後、上は空だけという広い屋上に着いても、ずっと頭巾をかぶったままでいなければならないというものでした。
そんな場所で、夏でも、頭巾をかぶり続ける意味はあるのでしょうか?万が一、屋上まで波がきたら、頭巾をかぶっているほうが首がしまる可能性が高まりますし、頭が蒸れるので熱中症の危険もありますけど・・・。
何のためにそのグッズを使うのか?それをしっかり把握していると、落下物のない屋上では、はずしてもいいと臨機応変に行動できるのではないかと思います。
ちなみに銀色の頭巾は、防炎頭巾ですので、防炎性能が高い商品です。耐衝撃性能は、頭巾よりヘルメットのほうが高いです。上記学校では火の対策のためにかぶっていたのでしょうかね??
ともあれ、目的と手段が逆転し、いのちを守ることより、かぶること自体が目的化すると、炎天下でも、津波にのまれる危険があっても、頭巾やヘルメットをかぶり続けるという本末転倒が起こります。
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』の他の記事
おすすめ記事
-
-
過疎高齢化地域の古い家屋の倒壊をどう防ぐか
能登半島地震の死者のほとんどは、倒壊した建物の下敷きになって命を落とした。珠洲市や輪島市の耐震化率は50%程度と、全国平均の87%に比べ極端に低い。過疎高齢化地域の耐震改修がいかに困難かを物語る。倒壊からどう命を守るのか。伝統的建築物の構造計算適合性判定に長年携わってきた実務者に、古い家の耐震化をめぐる課題を聞いた。
2024/03/28
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年3月26日配信アーカイブ】
【3月26日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:四半期ニュース振り返り
2024/03/26
-
-
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年3月19日配信アーカイブ】
【3月19日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:副業・兼業のリスク
2024/03/19
-
リスク担当者も押さえておきたいサイバーセキュリティ対策の最新動向
本勉強会では、クラウド対応のサイバーセキュリティ対策の動向を、簡単にわかりやすく具体的なソリューションの内容を交えながら解説します。2024年3月8日開催。
2024/03/18
-
発災20分で対策本部をスタートする初動体制
総合スーパーやショッピングモールなど全国各地のイオン系列の施設を中心に設備管理、警備、清掃をはじめとしたファシリティマネジメント事業を展開するイオンディライト(東京都千代田区、濵田和成社長)。元日に発生した能登半島地震では、発災から20分後にオンラインの本社災害対策本部を立ち上げ、翌2日は現地に応援部隊を派遣し、被害状況の把握と復旧活動の支援を開始しました。
2024/03/18
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方