アウトドア必携の水に入るときのヘルメットとは?

 

アウトドア関係者なら、水に入る時、頭巾も普通のヘルメットも絶対かぶりません。

カヌーの人も水難救助隊もヘルメットをしているけど?って、思われた方、よく観察されてますね!そうなんです。かぶってます。でも、違いがあります!どこが違うかご存知ですか?

答えは、穴!

穴があいていないと、水が抜けないので、動水圧がある場所では、首が絞まってしまうのです!!だから水抜き穴のあるヘルメットをかぶっているのです♪

レスキューする人も水の中でかぶるのは穴あきヘルメット
写真提供:藤原尚雄さん 日本リバーガイド協会常任理事 日本レスキューインストラクター協議会代表

津波に絶対のまれることはない、洪水でもほとんど静水である、とにかく落下物が心配というのであれば、普通のヘルメットでいいのですが、各地の避難訓練を見ているとそうでもないと感じています。

地震といえば、「ヘルメット!」「頭巾(ずきん)!」と漫然と着用していたりはしないのでしょうか?

先日、保護者から、津波が心配される海の横の学校での避難訓練の話をお聞きしました。そこでは、頭巾をかぶって階段をあがります。その後、上は空だけという広い屋上に着いても、ずっと頭巾をかぶったままでいなければならないというものでした。

そんな場所で、夏でも、頭巾をかぶり続ける意味はあるのでしょうか?万が一、屋上まで波がきたら、頭巾をかぶっているほうが首がしまる可能性が高まりますし、頭が蒸れるので熱中症の危険もありますけど・・・。

何のためにそのグッズを使うのか?それをしっかり把握していると、落下物のない屋上では、はずしてもいいと臨機応変に行動できるのではないかと思います。

ちなみに銀色の頭巾は、防炎頭巾ですので、防炎性能が高い商品です。耐衝撃性能は、頭巾よりヘルメットのほうが高いです。上記学校では火の対策のためにかぶっていたのでしょうかね??

ともあれ、目的と手段が逆転し、いのちを守ることより、かぶること自体が目的化すると、炎天下でも、津波にのまれる危険があっても、頭巾やヘルメットをかぶり続けるという本末転倒が起こります。