2019/09/02
防災・危機管理ニュース
アビームコンサルティングは8月31日、東京都江東区立豊洲西小学校で行われた豊洲五丁目・六丁目地域防災訓練において、スマートフォンから住民が発信した情報を活用する情報伝達訓練を実施した。AI(人工知能)を用いて処理し、役立つ情報を自治会などに届けた。
この訓練ではウェブ上に専用の掲示板を設置。住民が投稿した情報をAIによる言語処理を用いて、ライフライン被害や負傷者発生といった救助関連など、カテゴリー別に分類していった。AIはデマの排除にもつなげていけるという。
林立するタワーマンションを主とした地域住民にスマートフォンによる参加を呼びかけ。今回は225件の投稿があり、125件程度を解析。自治会などによる災害協力隊がパソコンで情報を見て、ホワイトボードに書き出すなどの作業を行った。
この事業は総務省からの委託事業で、アビームコンサルティングによるとSNSに数多く投稿される情報処理をAIで行い、分類やデマの排除を行い、救助に役立てていくことが目的。情報通信研究機構(NICT)の対災害SNS情報分析システム(DISAANA)や、ツイッター上の情報を活用する災害状況要約システム(D-SUMM)の社会実装の一面もあるという。今後はAIによる画像解析も強化し、救助の円滑化へSNS上の情報の活用強化を目指す。
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
過疎高齢化地域の古い家屋の倒壊をどう防ぐか
能登半島地震の死者のほとんどは、倒壊した建物の下敷きになって命を落とした。珠洲市や輪島市の耐震化率は50%程度と、全国平均の87%に比べ極端に低い。過疎高齢化地域の耐震改修がいかに困難かを物語る。倒壊からどう命を守るのか。伝統的建築物の構造計算適合性判定に長年携わってきた実務者に、古い家の耐震化をめぐる課題を聞いた。
2024/03/28
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年3月26日配信アーカイブ】
【3月26日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:四半期ニュース振り返り
2024/03/26
-
-
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年3月19日配信アーカイブ】
【3月19日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:副業・兼業のリスク
2024/03/19
-
リスク担当者も押さえておきたいサイバーセキュリティ対策の最新動向
本勉強会では、クラウド対応のサイバーセキュリティ対策の動向を、簡単にわかりやすく具体的なソリューションの内容を交えながら解説します。2024年3月8日開催。
2024/03/18
-
発災20分で対策本部をスタートする初動体制
総合スーパーやショッピングモールなど全国各地のイオン系列の施設を中心に設備管理、警備、清掃をはじめとしたファシリティマネジメント事業を展開するイオンディライト(東京都千代田区、濵田和成社長)。元日に発生した能登半島地震では、発災から20分後にオンラインの本社災害対策本部を立ち上げ、翌2日は現地に応援部隊を派遣し、被害状況の把握と復旧活動の支援を開始しました。
2024/03/18
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方