2016/08/01
事例から学ぶ


大庭博人氏
基礎化粧品「ドモホルンリンクル」で知られる再春館製薬所は、益城町役場から北東へ3㎞ほど離れた場所にある。社員1000人を超える熊本県内の有数企業。小高い丘全体が同社の敷地で、再春館ヒルトップと名付けられている。敷地内には、同社が運営する保育園施設もある。
2001年に「森の中の工場」をイメージした新工場が完成。2007年に本社・コールセンターも再春館ヒルトップに移転した。低層で頑丈な造りで、建物の壁面や屋上にはソーラーパネルがぎっしりと取り付けられている。周辺の丘陵地に設置されている太陽光パネルを合わせると、再春館ヒルトップ全体の年間電気使用量の100%にあたる電気をつくり出しているという。
「どこにもないものを、どこにもない方法で」というのが同社の目指す商いの姿。社内を見てまず驚かされるのが1000人規模の社員がワンフロア間仕切りなしで働けるワークスペースだ。日常的に社員間で良好なコミュニケーションがとれるように設計されている。そのスペース中央には、東京証券取引所を彷彿させるような数字が映し出されたモニタが設置されている。コールセンターのオペレーターの動きや日々の売り上げ目標の達成状況が全社員にリアルタイムで共有されているのだ。

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