クルマから家へも給電可能

「それだけだと使うものが限られている。もっと何とかできないの?」と思った方は、ハイブリッド車(HV)だったらできる事が増えます。

【プリウスPHV】1500Wあれば、けっこういける。(出典:YouTube)

映像はプラグインハイブリッド車(PHVまたはPHEV)ですが、1500Wまで使える説明なのでここで紹介しました。

ハイブリッド車の多くには、100V・1500Wまで使える電源が標準(またはオプション)設定されていますから、石油ファンヒーターや洗濯機、電気炊飯器まで使える可能性が出てきます。しかもハイブリッド車はもともと、エンジンを回して発電した電力で走るようにできていますから、ガソリンが空っぽになるまで1500Wを使い続けることができます(でもガソリンスタンドまで走れる量は残しておかないと大変なことに!)。

ハイブリッド車にお乗りのかたは、自分のクルマに100V電源が装備されているか、ぜひチェックしてみて下さい。またこれから購入を考えているかたは、装備されているものを選べば災害の時に役立てることができます(ただし家の中まで引いてくるための延長コードは必須です)。

また、ハイブリッド車はレンタカーもありますので、災害時、電気がどうしても必要な方が借りやすくするというシステム作りもありなのかなと思います。

さらに、もっとできるクルマたちがいます。あなたのクルマが、プラグインハイブリッド車や電気自動車(EV)、燃料電池自動車(FCV)ならば、上記に加えて、家庭の配電盤に直接電気を供給するV2Hにも対応できます。

「V2Hっていったい何のこと?」って最初は思ったのですが、「Vehicle To Home」(車to家)という意味です。写真のように、クルマとV2Hの受電設備(写真では銀色の機器)をつなぐことによって、クルマから家へと給電できるようになるのです。

クルマにつないでいる四角い箱が、V2H受電設備

これを使って電気を送ると、普通に暮らしているのと同じように、家で電気が使えます。停電していてもいつもと同じ生活ができるのはありがたいですよね。

エネマネ いざという時の備え(出典:YouTube)

どれくらいの時間、電気を使い続けられるかというと、プリウスPHVの場合、充電もガソリンも満タン状態で、一般家庭平均の4日分、日産リーフ(62キロワット時仕様)の場合、満充電状態で同じく4日分程度、三菱アウトランダーPHEVはエンジン発電との組み合わせで10日分とホームページに記載しています。医療機器を使用している方は、この方法も知っておいていただきたいです。

【リーフ】その時 #電気自動車 だからできること (EV for Resilience、出典:YouTube)