2016/09/09
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
もしもブルーシートに鯉のぼり柄があったら
自費やボランティアで撤去しているケースでもまだ同じ状況です。というのも、瓦礫処理場の順番待ちが2時間待ちなんてこともざら・・だそうです。

家で暮らしている人たちでも、屋根にはブルーシートが。屋根を直すのも、1年待ちとのことでした。被災地では、よく見られるブルーシートゆえに、かえってその大変さが、わかってもらえない様にも思えます。
扱いに慣れていないと屋根に張ることはできません。屋根に登るのですから、危険も伴います。人に頼んではじめて出来たというお話も多く聞きました。やっと張れたとしても、台風が襲ったりします。

最先端の技術や職人技もある日本で、いまだに災害の時、屋根にブルーシートを張るしかないなんて・・これは何とかならないのかなあといつも思います。1995年の阪神・淡路大震災から全く変わらない光景です。いかにも花子さんがでてきそうな風情そのままだった学校トイレですら、最近は、災害対応になり、使いやすく、きれいなものに変わってきたというのに。シートでいえば、洪水対策のシートの技術も進歩してきています。しかし、ブルーシート、見た目は変わらないですよね・・。
日本製のもので高性能なものはでてきているみたいですが、ほかとの違いが目立たなくて残念です。
この記事を読んでくださってる企業のみなさんで、すごいのを開発してもらえたら・・なんて期待しています。「災害後、大活躍。ひとりで簡単に張れる。雨漏りなし!ブルーリボンシート!」(←勝手に名前をつけてみた)なんて感じで♪一等賞のブルーリボンなんだから、シートにリボン柄もあってもいいかも。素っ気ない青色が屋根に載っていると気が滅入るけれど、被災して大変だったけど、これがあるから、ほっとする・・みたいな柄希望。工事現場でも、イルカ柄とかカエル柄の危険防止柵があるくらいなのですから!実際に、黒い土嚢袋にくまモン柄が手書きされているものがあって、それに励まされたという声もお聞きしました。
(※編集部注:ごく一部ですがオレンジ色のシートなども販売されています)
その1
普段は、鯉のぼり。災害時には広げてジョイントし、屋根にシートとしてかぶせる事ができる。美しい鯉の柄が外国人にも人気になり、世界で使用される。被災地で修理に使っていても、アートのようだと観光客は途絶えず、被災地の収入にも役立つ。
その2
普段は断熱素材のレジャーシートに。ジョイントさせ枚数を増やすと、屋根のシートにすることも可。レジャーシートなので、柄は電車柄から動物柄、タータンチェックなど多数。どこかで災害があったとき、気軽に被災地に送ることができるので、助け合いやすい。
その3
普段は遮光カーテン。まぶしい都会の光を遮るため、今あるカーテンにもう一枚プラスするものとして、カーテンレールにかかっている。災害時、ジョイントして、ブルーシートのように使える。災害時は、停電しているので、遮光カーテンははずしても大丈夫だから困らない。
もちろん妄想はすべて、死者もケガ人もいないことが前提。
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