ドローン基地局を用いた訓練の様子。内陸部に車が向かえないときに活用する

KDDIは24日、災害時の一時的な携帯電話エリア復旧のため、ドローンに基地局機能を搭載させた「無人航空機型基地局」(ドローン基地局)を開発したと発表した。また同日、東京・江東区の東京臨海広域防災公園で同基地局を用いた訓練も行った。

ドローンに小型基地局やサービスアンテナを搭載し、地震やがけ崩れなどにより車で向かうのが困難となったエリアで活用する。衛星電波を受けさらに発信するパラボラアンテナや、人が背負って歩くWi-Fi機器などを通じて携帯電話網に接続する。全く電波のない通話可能エリア外の場所に電波を届かせ、エリアを新たに作るのが特徴。

ドローンに小型基地局やアンテナを搭載している

実証実験でドローンから半径約1kmの範囲で通話が可能であることを確認。バッテリーは30分程度飛行可能で、将来は1時間程度までの延長を目指す。24日の訓練ではまずドローンを飛ばし被害の様子を映像で確認。その後にドローン基地局を飛ばした。

KDDIは車載型基地局のほか、海沿いでは船舶型基地局も使用し災害時は対応。ドローン基地局により内陸部もカバーする。3月以降、全国10カ所の保守拠点にドローン基地局の試験配備を予定している。

(了)