2017/03/10
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
<ケース3>「ここではとてもじゃないけど引用できないリアルな性描写を含む警戒情報」
これも、見た方は多いのでは?これは酷すぎる!と思い、あわてて拡散されることが多いのでしょう。性暴力情報が潜在化しやすい事を考えたら、これもシェアしたほうがいいのでしょうか?
でも、こんな情報はちっとも潜在化してないです。みなさんがもし過去に<ケース3>をシェアされたことがあれば、そのシェア件数みてください。通常のみなさんの書き込みより、過激な内容はずっとシェアされているはず。
まずは、ポルノを拡散したいと願うデマ発信者に加担しないか気をつけていただければと思います。それでも真実かもしれないと思った場合、平時から性暴力情報を発信しているサイトでは、被害者がフラッシュバックを起こしたり、トラウマにより自虐的にならないよう細心の注意を払って情報を共有している事を知っておいてください。

加害者情報はリアルでいいですが、被害についてはリアルであると、害が益を上回るかもしれません。こちらもどのように発信できるかは、みなさんの日頃の性暴力に対する態度が問われることになると思います。ケース2と同じ様に、相談窓口情報は加筆し、表現を変えて拡散することも検討してほしい情報です。
やはり、ここでも、災害時に人を守るものは、平時からの取り組みということですね!

上の漫画の出典は、「刑法性犯罪を変えよう!プロジェクト」から。改正刑法の議論の中でも「反抗を著しく困難にさせる程度の暴行・脅迫」要件はそのままなので、被害者がフリーズしてしまい反抗もできない場合、依然として犯罪不成立では?という議論は残っています。
災害時の性暴力は平時を反映するものなので、常に日常で「それでいいの?」と考えていただければと思います。そして、災害時は、もう被害者のせいにする非科学的な態度は止めましょう。被害者を害せず、加害を許さない情報発信をどうかお願いいたします♪
(了)
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』の他の記事
おすすめ記事
-
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/07/01
-
-
-
「ビジネスイネーブラー」へ進化するセキュリティ組織
昨年、累計出品数が40億を突破し、流通取引総額が1兆円を超えたフリマアプリ「メルカリ」。オンラインサービス上では日々膨大な数の取引が行われています。顧客の利便性や従業員の生産性を落とさず、安全と信頼を高めるセキュリティ戦略について、執行役員CISOの市原尚久氏に聞きました。
2025/06/29
-
-
-
柔軟性と合理性で守る職場ハイブリッド勤務時代の“リアル”な改善
比較サイトの先駆けである「価格.com」やユーザー評価を重視した飲食店検索サイトの「食べログ」を運営し、現在は20を超えるサービスを提供するカカクコム(東京都渋谷区、村上敦浩代表取締役社長)。同社は新型コロナウイルス流行による出社率の低下をきっかけに、発災時に機能する防災体制に向けて改善に取り組んだ。誰が出社しているかわからない状況に対応するため、柔軟な組織づくりやマルチタスク化によるリスク分散など効果を重視した防災対策を進めている。
2025/06/20
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方